琴桜 綱ピンチ!痛すぎる連敗 3日目までに2敗前例なし 直近6連勝中だった翔猿に不覚「切り替えます」
「大相撲初場所・3日目」(14日、両国国技館)
綱とりの大関琴桜は翔猿に引き落とされ、2連敗で手痛い2敗目を喫した。同じく綱とりの大関豊昇龍は、小結若隆景を突き出して3連勝とした。両膝痛などによる2場所連続全休明けの横綱照ノ富士は霧島を寄り切って白星先行。大関大の里は隆の勝を押し出して2勝目を挙げた。
土俵下に突っ込んだ琴桜が、早くも綱とりの崖っぷちに立たされた。翔猿を捕まえきれずに引き落とされて2敗目。1場所15日制が定着した1949年夏場所以降、3日目までに2敗という過去に横綱昇進例がない苦しい星取りとなった。
序盤での連敗は、大関昇進後初めて。ショックを隠せなかった。展開を問われ、うつむいたまま無言。攻めの迷いについての質問を遮るように「切り替えます」とつぶやくのがやっとだった。身支度しつつ首をひねる場面もあり、表情はさえないままだった。
直近6連勝中だった翔猿相手に取った不覚。八角理事長(元横綱北勝海)は「これが横綱への気持ちの表れだわな。序盤でこれだけプレッシャーを感じていたら大変。最後、疲れちゃうよ。これからですよ。開き直って取るしかない」と評した。
そして、琴桜の胸中を思いやってから「精神的に弱い。これも修行のうちでしょうね。前向きにいかないと横綱はやっていけませんよ。真面目なんだろうね。(自分は)『上がらなくてもいいや』と思ってやっていたくらいだよ」と自身の経験を踏まえ、開き直りのススメを掲げた。
厳しい状況だが、期待はしぼんでいない。土俵下で見守った高田川審判部長(元関脇安芸乃島)は「(綱とりが)途切れたわけじゃないから、これから」と切り出した。そして「負けて振り切れて、自分から勝負する相撲を取れればいいんじゃないですか。自分で周りを倒して、引きずり降ろせばいいわけですから。遮二無二、出ていけばいい」と力説した。
琴桜の自己最多の連勝は、初優勝した昨年九州場所の12。起点は4日目だった。再現するしかない。





