宮田笙子「耐えた」首位 大会前に左脚負傷も 2位と1・502点差つけ3連覇王手 五輪切符も大幅リード
「体操・NHK杯」(16日、高崎アリーナ)
体操で今夏のパリ五輪最終選考会を兼ねて開幕。4月の全日本選手権の得点を持ち点に、女子1日目が行われた。1位スタートし、3連覇を狙う宮田笙子(19)=順大=が3日間合計162・863点で首位をキープした。
何とか耐え抜いた。宮田は大会直前に左脚の内転筋を痛めていた。この日は1種目目の跳馬で全体1位の14・300点を出したが、3種目目の平均台を終えてから左脚を何度も気にする様子が目立った。最終種目のゆかは、演技終盤の着地で大きく乱れ、勢いよく転倒。何とか演技は通し切ったが、演技直後は痛みからゆかの端に座り込んだ。
「力が入りにくい状態でゆかに臨むのはすごく怖かった」と明かしつつ、「正直今日の演技は良かったと言えるところがなくて。耐えっていう感じ」と苦笑いだった。
けがの影響で準備が十分にできていなかったことから、「ジャンプ1回をすることに対しての恐怖心があった。失敗とかよりもそこで演技が終わらないようにと。そこで緊張してて、変な汗が出そうな感じだった」と自身との戦いだったという。
それでも、首位を守った日本のエース。18日が最終決戦となり、五輪代表が決定する。2位の岸里奈(戸田市スポーツセンター)とは1・502点差をつけて大幅リード。「痛みが今結構きてる。あしたは休めるので、それでまたあさってに調整できたらいいかなと思います」と力を込めた。
◆体操女子のパリ五輪代表選考 代表は5人で、4月の全日本選手権の得点を持ち点に争うNHK杯(高崎アリーナ)で上位4人を選び、残りはチーム貢献度で1人が代表入りする。