34歳・田中佑典、2大会ぶり五輪へ大一番「この舞台に立てているだけで優勝かな(笑)」
体操で今夏のパリ五輪最終選考会を兼ねて、4月の全日本選手権の得点を持ち点に争うNHK杯は16日、高崎アリーナで開幕する。15日は前日練習が行われ、34歳の田中佑典(田中ク)が2大会ぶりの五輪出場へ、「これまでやってきた体操を見てもらう気持ちでできれば」と意気込んだ。
ベテランが大一番を迎える。全日本選手権では6位と奮闘。五輪選考において、『貢献度枠2人』に入る可能性が大きくなった。NHK杯の結果次第ではあるが、水鳥寿思男子強化本部長も「チャンスがある」と優位を示唆していた。
個人総合五輪2連覇王者の内村航平さんは32歳、4大会で計13個の五輪メダルを獲得した小野喬さんは33歳で五輪に出場した。レジェンドたちを超える年齢での挑戦に「全然想像してなかった。同世代で最初にやめるかなと思ってたぐらい」と驚きつつ、「もうここの舞台に立ててるだけでもありがたいし、こんな言い方をしたらあれですけど、優勝かなと思います」と笑った。
17日の試合を前に「生半可じゃない覚悟でやってきた大事な試合だけど、これまでの経験もあって、気持ち的には比較的穏やか」とリラックスした表情。「30半ばの選手が頑張っているのを楽しんでもらえたら」と観客へ呼びかけていた。
◆体操のパリ五輪代表選考 男女ともに5人。男子は昨秋の世界選手権で個人総合2連覇の橋本が既に決定し、全日本選手権の得点を持ち点に争う5月のNHK杯(高崎アリーナ)で上位2人を選出。残り2人はチーム貢献度で決まる。チーム貢献度は種目別で強いスペシャリストが有利。個人総合で選ばれた選手とチームを組んだ場合に団体総合の得点が最も高くなる選手を選び、男子の1人はNHK杯10位以内。