宇野昌磨3連覇ならず ジャンプミス響きショックの4位「最善尽くした」引退“示唆”も

 4位となった宇野昌磨のフリーの演技
 男子フリーの演技を終えた宇野昌磨 
2枚

 「フィギュアスケート・世界選手権」(23日、モントリオール)

 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位の宇野昌磨(26)=トヨタ自動車=はジャンプミスが響き、フリー6位と失速。合計280・85点で4位に終わり、3連覇を逃した。SP2位の鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)が今季自己最高の合計309・65点で3度目の銀メダルに輝いた。SP3位で19歳のイリア・マリニン(米国)がフリー世界歴代最高の227・79点をマーク。合計では歴代2位の333・76点で逆転初優勝を果たした。

 順位を察したかのように苦笑いを浮かべた。宇野は冒頭4回転ループで転倒すると、続く4回転フリップも回転が足りずに着氷が大きく乱れた。フリー6位の大失速で、3連覇はおろか表彰台すら逃し「今日のフリーは10年くらい見返さない」と苦々しく振り返った。

 練習から得点源の両ジャンプがかみ合わず、修正に努めた。しかし「一番大事な時に調整し切れなかった」。4回転トーループは単独と連続ジャンプで2度決めたが、序盤で崩したリズムは戻らず、後半の3連続ジャンプでも最後の3回転フリップで氷に手をついた。

 出場した試合全てで優勝した昨季とは一転、今季はライバルの台頭に阻まれてきた。中国杯、NHK杯、GPファイナル全てで2位。それぞれ今大会の表彰台に立った若手3人に頂点を譲った。

 ただ、逆境はむしろモチベーションだった。数々の国際大会でメダルを獲得してきた宇野にとって、昨季は「心の底から湧き上がるようなモチベーションはなかった」。薄れていた闘争心に再度火がついたのが今季だった。6度目の優勝を飾った昨年12月の全日本選手権では「競技人生に悔いを残したくないのが一番にある」と話した。伸び盛りの若き力を全力で受け止め、王座を譲った。

 今後を問われ「自分ともう一度向き合いたい」と語った一方で「僕はもう最善を尽くした。みんなが切磋琢磨しながら頑張ってほしい」と引退を示唆するような発言も飛び出した。26歳のエースが岐路を迎えている。

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