琴ノ若 新大関初星 「琴桜」襲名前ラスト場所、堂々発進!佐渡ケ嶽親方もホッ「親としてはうれしい」

 「大相撲春場所・初日」(10日、エディオンアリーナ大阪)

 新大関の琴ノ若(佐渡ケ嶽)は平幕熱海富士(伊勢ケ浜)をはたき込み、白星で滑り出した。上位陣が相次いで敗れる中、大関としての初日で地位にふさわしいメンタルを示した。横綱照ノ富士(伊勢ケ浜)が小結錦木(伊勢ノ海)に、大関霧島(陸奥)は小結阿炎(錣山)に、大関豊昇龍(立浪)は宇良(木瀬)にそれぞれ苦杯をなめ、1横綱2大関が敗れる波乱の幕開けに。かど番の大関貴景勝(常盤山)は朝乃山(高砂)を下した。

 独特の重圧がかかって当然の初日でも、新大関は動じなかった。これまでと変わらず、冷静につかんだ白星。「いつも通りです」。支度部屋でも表情を変えず、琴ノ若は淡々と言葉を紡いだ。

 堂々の相撲だった。鋭い踏み込みで熱海富士の当たりに下がらず。まわしは引けずとも圧力をかけ、タイミングよくはたき込んだ。土俵下で見守った父で師匠の佐渡ケ嶽審判部長(元関脇琴ノ若)も「先場所と変わらない感じ。慌てることもなく、いい相撲だったというか。本当に落ち着いていた」と称賛した。

 祖父の元横綱琴桜から3代の系譜を継ぐ。実家の部屋で、琴欧洲や琴奨菊らの大関に「先にそういう景色を見せてもらった」という。稽古場の雰囲気をつくり、若い衆に目を配り、部屋全体を引き上げていく。「言い表せないような空気感」をまとうのが大関。自分なりの答えがあるからこそ、新たな地位にも戸惑うことはない。

 土俵入りでは、母校・埼玉栄高から新たに贈られた黒地に下の馬簾(ばれん)が金の化粧まわしを着用した。同校出身の豪栄道(現武隈親方)と貴景勝に続く3人目の“大関仕様”。「先輩方がいただいていたまわしを着けて上がれたのは、また一つ気が引き締まるし、うれしい」と喜んだ。

 琴桜襲名を1場所伸ばして選んだ「琴ノ若」で記した大関としての一歩。父は「親としてはうれしい。師匠としてもうれしい」としこ名を継いだ愛息の孝行に目を細めた。ただ、琴ノ若自身は順調な船出にも「余計なことは考えず、自分らしく上を目指して。上がったからって、何か変わるわけではない」と姿勢は不変だ。上位の取組で波乱が相次いだ“荒れる春場所”の初日。新大関の安定感が殊更に際立った。

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