日大会見 第三者委座長「澤田副学長の責任は極めて重い」 林理事長、酒井学長の「不適切な対応」も指摘

 日大は4日、東京・市ケ谷の大学本部で林真理子理事長らが出席し、違法薬物問題で3人の逮捕者が出たアメリカンフットボール部についての改善計画などについて会見した。林理事長が同問題で公式に対応するのは、8月8日の会見以来、118日ぶり。第三者委員会の議長を務めた久保利英弁護士、大学の再発防止検討委員会の益子俊志委員長も出席した。

 久保利弁護士は一連の問題の責任の所在について「林理事長の責任については大麻の疑惑について、澤田副学長に具体的な対策を命じなかったこと。理事会への報告、記者会見での危機管理の本質に反する報告など。危機管理、役員規程に反し、職務上の義務に反する。無期限活動停止を解除した際に、沢田副学長が十分な情報をあげなかったとはいえ、不適切判断を下した。職務への理解が不足していた。責任は決して軽くはない。酒井学長については、缶の保管における副学長の不適切な行動を是正せず、追認した。大麻問題の対応ゆだね不適切な対応が続いた。責任は重い。澤田副学長については、7月の部員寮の調査で大麻の可能性が高い植物片が保管された缶を、自首させるための教育的配慮としても12日間という期間は証拠隠滅が疑われる。また、保管について、会見で正当化し、本学の信頼を失墜させた。極めて重大な責任がある。活動停止の解除において、違法薬物関与が複数いる可能性がある中、十分な情報がないまま、不適切な判断が下された。6月に警察から情報が伝えられた時も、危機管理総括責任者に報告しなかった。信用と名誉が傷付けられた原因は澤田副学長にあり、情報を独占し、ガバナンス欠如の原因となった。責任は極めて重いと結論づけた」と、断じた。

 麻薬取締法違反(所持)で最初に逮捕された部員は、1日の東京地裁での初公判で起訴内容を認め、薬物を使用した部員について「10人ほどいた」と証言している。また、7月の大学側の調査で錠剤が入った缶が発見された際に「副学長がもみ消すと思い、安心した」などと語っている。 今回の薬物問題で同部の部員は3人が逮捕され、さらに1人が書類送検されている。日大は林理事長が減俸50%(6カ月)、酒井学長が来年3月末、沢田副学長が今月末で辞任処分となっている。

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