泉谷駿介 今季世界2位13秒04日本新で3連覇 海外転戦→世界陸上で表彰台なるか
「陸上・日本選手権」(4日、ヤンマースタジアム長居)
男子110メートル障害は泉谷駿介(23)=住友電工=が今季世界2位の13秒04(向かい風0・9メートル)の日本新記録で3連覇、2位の高山峻野(ゼンリン)とともに世界選手権代表に決まった。
向かい風の中でも、堅実なハードリングは一切揺らがなかった。前日本記録保持者の高山と中盤まで競り合い「ヤバッと思った」と泉谷。それでも「その中で自分の走りができた」とテンポを刻んでライバルを引き離し、自身の日本記録を0・02秒上回る13秒04。今季世界2位、21年東京五輪金メダルと同タイムをたたき出した。
高さ106・7センチのハードルを10台越える競技では、182センチの高山ら長身選手が多い。一方、175センチの泉谷は「体が小さい分、素早い動き、細かい動きができる」と体格を逆手に取る。中盤からの加速も「刻む練習をしてきた」と足さばきに磨きをかけた成果だ。
東京五輪、昨年の世界選手権ではともに準決勝で敗退したが、今季はセイコー・ゴールデングランプリで13秒07、今大会で13秒04と13秒0台を続けた。五輪、世界選手権で日本勢初となる決勝だけでなく、表彰台も視野に入れた23歳。「ここで自信をつけられたことは大きい」と、今後は海外転戦をへて大舞台に挑む。
◆泉谷駿介(いずみや・しゅんすけ)2000年1月26日生まれ。神奈川県出身。横浜・緑が丘中で陸上を始め、武相高時代の17年に男子八種競技で全国高校総体優勝。順大で110メートル障害を主にする。21年の日本選手権で、当時日本記録の13秒06で初優勝。東京五輪、昨年の世界選手権(オレゴン)ではともに準決勝に進出した。175センチ、70キロ。




