“かなだい”がRD11位発進!10度目出場の高橋大輔は感慨深げ「日本開催は人生最後かな」

 リズムダンスを終えて声援に応える村元哉中、高橋大輔組(撮影・堀内翔)
 村元哉中、高橋大輔組の演技(撮影・堀内翔)
 村元哉中、高橋大輔組の演技(撮影・堀内翔)
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 「フィギュアスケート・世界選手権」(24日、さいたまスーパーアリーナ)

 アイスダンスのリズムダンス(RD)が行われ、前回大会16位で22年四大陸選手権銀メダルの“かなだい”こと村元哉中(30)、高橋大輔(37)=関大KFSC=組が72・92点の11位で25日のフリーダンス(FD)に進出した。

 演技が終わると高橋は破顔し、村元と抱き合った。“かなだい”として2度目の世界選手権で堂々と演技。大きな拍手を浴びた高橋は「全体を通してはすごく良かったんじゃないかな」とうなずいた。

 突然のピンチも乗り切った。高橋が序盤のツイズルで「体が勝手に動いて途中でカウントがなくなっちゃった」と回転数を間違えるまさかのミス。「『今何回転だっけ?』と。哉中ちゃん見たら『終わりに入ってる!』『もう回っちゃってる!』『あーでも次に間に合わさなきゃー!』とめちゃくちゃいろんなことを考えた」と頭の中が大忙しだったという。村元も「1個多く回ってるな?はてな?」と笑って当時の心境を振り返った。

 「シーズン1年目だったら相当焦って最後まで引きずってたかも」と高橋。だが冷静に切り替えると、2人で息を合わせた。終盤は激しいステップやリフトで観客を魅了した。

 結成3シーズン目の“かなだい”。昨季は四大陸選手権でアイスダンスでは日本勢最高位の銀メダルを獲得した。今季は昨年10月のデニス・テンメモリアルチャレンジで国際大会初優勝を果たすと、12月の全日本選手権で初優勝を果たし、世界切符をつかんだ。

 高橋にとって、世界選手権はシングル時代と合わせて10度目の出場。ただ自国開催に限ると、07年大会で銀メダルを獲得して以降は14年大会をけがで辞退し、19年大会は代表に選出されたが辞退するなど「縁がない」場所だった。

 それだけに、種目を変えて出場していることは「本当に貴重な体験をできている」と感慨深げ。「日本開催の世界選手権は当分ないでしょうから、人生としては最後になるのかなと思う」としみじみと話した。

 FDでは「オペラ座の怪人」を演じる。高橋の06-07年シーズンのフリーも同曲。「初めて世界選手権でメダルを取ったのは『オペラ座の怪人』。その時の僕は今の自分を想像できてなかったと思う。こういう形で滑れることを感謝して過ごしたい」と高橋。村元も「オペラ座の世界観をお客さんに楽しんでもらえるように頑張りたい」と目を輝かせた。

 日本勢初の10位以内へ、RDで11位発進と大健闘した。自信を問われると高橋は「あります!」と宣言し、「言霊」だとはにかんだ。村元も「あります!」と笑顔で言い切った。シーズンを重ねるごとに成長する“かなだい”が、充実の演技で今季の集大成を見せる。

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