“スーパー中学生”ドルーリー朱瑛里 また快走!調子「4割~5割ぐらい」で区間新

 「晴れの国 岡山駅伝」(29日、旭川・百間川ランニングコース)

 15日の全国都道府県対抗女子駅伝で17人抜きを演じたドルーリー朱瑛里(しぇり、15)=津山鶴山中=が、またも快走を披露した。岡山県内の市町村による対抗駅伝に、津山市のメンバーとして出場。中学生女子区間の3区(3キロ)を走り、3人抜きの走りで順位を5位から2位へ引き上げた。従来の記録を10秒更新する9分40秒の区間新記録を樹立し、優秀新人賞も獲得。津山市は6位だった。大会は中学、高校、一般の男女混合チームで争われた。

 雪がちらつく寒空の下、“スーパー中学生”が再び躍動した。ドルーリーは5位でタスキを受けると、大きなストライドで加速。3人抜きで2位に順位を上げ、後続につないだ。「一つでも順位を上げられたので良かった」とうなずきながらも、「本当は1位になってタスキを渡したかった」と区間新記録にも満足していなかった。

 全国に名前が知られた全国都道府県対抗女子駅伝から2週間。今大会へ向けて調整しようとしたが、難航した。地元・津山市には雪が40~50センチも積もり、屋外での練習環境が整わない状況。室内でもできる腹筋や、トレーニング器具を使った軽めのジョグで何とか“応急処置”した。

 そのため調子は「4割~5割ぐらい」だったが、本番では底力を見せつける快走を披露。津山市の河井凡監督(69)も「調整不十分な中でちゃんとレースをまとめた。走りの技においても非常にすごい」と舌を巻いた。

 一躍陸上界のニューヒロインとして注目された15歳。その実感については「あまり注目されすぎるのがあまり好きではないので、そういった面ではちょっと…なあと思います」と困惑の表情。周囲から「気にせずに」と言われるそうだが、「自分なりに気にしないようには頑張ってはいます」と苦笑した。

 目標は「インターハイに出場してしっかり活躍すること」と改めて宣言した。今後は2月5日の「BIWAKOクロカン2023」(滋賀県)に出場予定。「(今回は)調整があまりできてない中だったので、しっかりこれから戻していければ」。寒波に負けない、ホットな走りを見据えた。

 ◆ドルーリー朱瑛里(どるーりー・しぇり)2007年11月16日、岡山県津山市出身。小学4年の時に津山ジュニアで陸上を始めた。小学6年で県大会800メートル優勝。昨年は夏の全国中学選手権の1500メートル、秋のU16大会の1000メートルを制した。15日の全国都道府県対抗女子駅伝(京都)の3区(3キロ)で17人抜きの区間新記録を樹立。父がカナダ人で母が日本人。趣味は美術で、県から水彩画を表彰された経験もある。身長157センチ。

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