落合1場所で新十両昇進決定 昭和以降初の快挙 夢は幕内Vで「師匠泣かせたい」

 日本相撲協会は25日、大相撲春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会義を開き、落合(19)=宮城野、玉正鳳(29)=片男波=の新十両昇進、友風(28)=二所ノ関、徳勝龍(36)=木瀬=の十両昇進を決めた。落合は幕下15枚目格付け出しで初土俵を踏んだ初場所で全勝優勝を果たしており、所要1場所での新十両は昭和以降初。都内の部屋から臨んだリモート会見では、師匠の宮城野親方(元横綱白鵬)からの“ダメ出し”を受け、将来の夢を「横綱」、「幕内で優勝して師匠を泣かせる」と宣言した。

 記念すべき日に、愛情にあふれた“ダメ出し”だ。将来の夢を問われた落合は「師匠の下で稽古に精進して、まずは強くなるのが一つの目標」と殊勝に答えた。ところが、納得しない宮城野親方から「もう一回」とまさかのやり直し指令。「将来の夢は幕内で優勝して師匠を泣かせたいということと、大相撲で横綱になるという夢をいつかかなえたい」と力強く宣言すると、師匠も「100点満点」と相好を崩した。

 幕下付け出し全勝Vは、2006年夏場所の下田以来17年ぶり。下田は新十両昇進とならなかっただけに、落合は「自分も師匠も1場所で上がれると思っていなかった。すごくうれしい気持ち」と喜びを口にした。1場所での新十両は昭和以降初の快挙。「すごく光栄なこと」と重みを受け止めた。

 ざんばらどころか、まだ丸刈り頭の関取昇進。あらゆる準備が追い付かない。しこ名は当面、本名のまま。宮城野親方は「初のことを成し遂げた男。みなさんが『お~』と思うようなしこ名をつけてやろうと思っている」とタイミングを見て改名する考えだ。落合も「大相撲の世界で戦っていくうえで、しこ名をいただきたい思いは強い」と希望。「小さい時から力士の着物姿、まげ姿は憧れ。早くまげを結いたい気持ちは強いが、髪が短いうちに番付をどんどん上げていきたい思いがある」とスピード出世へ意気込んだ。

 師匠からは、四つ相撲の型を身に付けることを求められた。「スピードもあって力もあって柔軟性もある、師匠のような力士」を目指す19歳。まだまだ底の知れない怪物が、令和の土俵を席巻する。

【落合アラカルト】

 ◆しこ名 落合哲也(おちあい・てつや=本名同じ)

 ◆生年月日、出身地 2003年8月22日、鳥取県倉吉市

 ◆相撲歴 幼少期はサッカー少年でポジションはGKとFW。小4から相撲を始める。中3時に白鵬杯優勝。鳥取城北高では20年、21年に高校横綱。21年全日本選手権8強。22年全日本実業団選手権優勝

 ◆サイズ 179センチ、156キロ

 ◆得意 突き・押し、左四つ、寄り

 ◆家族 両親、兄2人

 ◆俊足 高校時代は50メートル走6秒7。「長距離は苦手です」

 ◆趣味 昔の大相撲のビデオ観賞、入浴中に歌を歌うこと

 ◆好きな歌手 演歌が小さい頃から大好き。最近よく聞くのは吉幾三

 ◆好物 肉が大好物。嫌いな食べ物は「あまりないです」

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