八村塁 トレードでレーカーズに移籍 コービーも所属したNBA屈指の人気チームへ

 レーカーズへの移籍が決まった八村=21日(NBAE提供・ゲッティ=共同)
 レーカーズで活躍したコービー・ブライアント(ゲッティ=共同)
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 米プロバスケットボールNBA、ウィザーズの八村塁(24)がトレードでレーカーズに移籍することを両チームが23日、発表した。NBA4季目の日本の第一人者は、多くのスター選手がリーグ屈指の実績と人気を築き上げた名門チームで再出発する。八村を放出したウィザーズはケンドリック・ナン(27)と3つのドラフト2巡目指名権を獲得した。

 ウィザーズが八村のトレード交渉を開始したと、米国のスポーツ専門サイトが報じたのが現地時間18日。複数のチームが興味を持っているとされていたが、移籍先に決まったのが数々のスーパースターを輩出している名門・レーカーズだった。

 宮城・明成高(現仙台大明成高)出身の八村は米ゴンザガ大を経て、日本選手では初めてNBAでドラフト1巡目(全体9位)指名され、ウィザーズ入り。入団1季目から活躍し、新人ベスト5に当たるオール・ルーキー・チームの2番目のチームに選ばれた。

 ただ、ウィザーズとの契約が最終年となる4季目の今季は先発出場がなく、30試合で1試合平均13得点、4・3リバウンド。右足首のけがで一時離脱も経験した。しかし復帰後は自己最多の30得点を2度記録するなど状態を上げている。

 新天地となるレーカーズはロサンゼルスに本拠地を置き、セルティックスと並ぶ17度のリーグ制覇を達成したNBA界の中でも屈指の名門。20年にヘリコプターの墜落事故で亡くなったコービー・ブライアントら数々のスーパースターがプレーし、現在はNBAの顔といえるレブロン・ジェームズが在籍している。

 今季は22勝25敗と苦戦し、2季ぶりのプレーオフ進出へ身長203センチの八村は攻守両面での活躍を期待される。ロブ・ペリンカ・ゼネラルマネジャーは「塁を迎えることができて興奮している。ウイングのポジションにサイズと厚みを加えることが目標だった」とコメント。OBで1980年代の黄金時代をけん引したマジック・ジョンソン氏も、ツイッターで「八村塁は攻守両面でレーカーズを助けてくれるだろう。(攻撃では)平均13得点を挙げているし、彼の身長と大きさは守備面で我々を助けてくれるだろう」と歓迎した。

 現在西カンファレンス12位と低迷しているが、八村の加入を起爆剤に浮上を目指すレーカーズ。その期待に応えるべく、日本が誇る第一人者が名門で再スタートを切る。

 ◆八村 塁(はちむら・るい)1998年2月8日、富山市出身。西アフリカのベナン出身の父と日本人の母の間に生まれた。富山・奥田中時代にバスケットボールを始め、宮城・明成高時代にU-17世界選手権で得点王。強豪の米ゴンザガ大へ進学し、3年目の2018~19年シーズンに全米大学選手権8強に導くと、6月のドラフトでは1巡目9位の高評価でウィザーズに指名された。19年W杯日本代表。21年東京五輪にも出場。ポジションはフォワード。通算成績は177試合で平均13得点、5.1リバウンド。203センチ、104キロ。

 ◆ロサンゼルス・レーカーズ ミネアポリス・レーカーズとして1948年にNBAに加入。60年にロサンゼルスに移転した。ジェリー・ウェスト、ウィルト・チェンバレンを擁して72年に6度目の王座を奪還。マジック・ジョンソンやカリーム・アブドゥルジャバーを擁した80年代には5度頂点に立ち、2000~02年にはシャキール・オニールとコービー・ブライアントの二枚看板で3連覇。最後の優勝は20年で、通算17度の優勝はセルティックスと並ぶNBA最多。現在はスーパースターのレブロン・ジェームズが在籍している。

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