錦織圭、憧れのフェデラー引退を惜別「悲しみが大きい」「アイドルだが勝たないと」
男子テニスの錦織圭(32)=ユニクロ=が19日、東京・有明コロシアムで行われたユニクロ主催のイベントに出席。9月に引退を発表した元世界ランク1位のロジャー・フェデラー氏(41)=スイス=も来日したが、錦織は「ビックリしたし、悲しいことの方が大きかった」と惜しんだ。
錦織はフェデラーと過去11度対戦し、3勝8敗。思い出に残る試合としては「全部。ツアーファイナルでも試合をした。僕が負けることの方が多かったが、彼と試合できたのはすごく大きな経験。どの試合をとっても学ぶことが多かった試合だった」とうなずいた。
憧れのプレーヤーと初対戦したスイス・インドア決勝では1-6、3-6で完敗した。「試合時間が10分くらいだったんじゃないかと思うくらいボコボコに負けた。彼の地元のバーゼルでの試合で(アウェーの)空気にも飲まれたし、(憧れの)彼とやるというのでも飲まれた。ふがいなかったが、フェデラーはアイドルだけど勝たないといけない相手だと思えたので、(以降は)少しずついい試合をできるようになった」。また、19年の全英オープン準々決勝で実現した顔合わせが最後の対戦となったが、「それも夢だった。彼の庭とも言える(芝コートの)ウィンブルドンでやれたのも最高の経験だった」と振り返った。
「彼の試合は楽しいし、カッコいいし、見ていて驚くショットが多い。本当に完璧。そこがみんなが憧れるところの1つ」とたたえた。
フェデラーは9月のレーバー杯で引退を表明。四大大会で通算20勝を誇るレジェンドは「素晴らしいキャリアを築けて、いろんな場所で自分のプレーを見ていただいて幸せな現役生活だった」と振り返り、「日本とは特別なつながりがあると感じていた。2007年以降は高い頻度で日本に来て、思い出深い場所。皆さんが喜んでくれたし、自分も同じ気持ちだった。コロナ禍でなかなか来られなかったが、(日本との)つながりはまだまだある。引退後も注目してほしい」と語った。
また、錦織に対しては「日本のヒーローだと思う。尊敬している選手の1人」とたたえ、現在はケガで欠場が続いているだけに「早く治してカムバックし、強くなって帰ってきてほしい」とエールを送った。




