宇野昌磨「自分への苛立ちが現れて」4回転フリップと格闘中「面白くない」

 前日練習中にジャンプで転倒し、厳しい表情を見せる宇野昌磨(撮影・伊藤笙子)
 前日練習で曲に合わせて調整した宇野昌磨(撮影・伊藤笙子)
 前日練習中にジャンプで転倒し、そのまま天井を見つめる宇野昌磨(撮影・伊藤笙子)
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 「フィギュアスケート・NHK杯」(18日開幕、真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)

 公式練習が17日、本番会場で行われ、男子で第2戦スケートカナダ覇者の宇野昌磨(トヨタ自動車)は、4回転トーループやフリップを跳んで感覚を確かめた。

 練習後、現在の状況について問われた宇野は「コンディションは全く問題ないですが、気持ちが、自分への苛立ちが目立つ部分が、表情にも現れてしまっているかなと思う」と率直に答えた。

 特に苛立ちを覚えるのは4回転フリップ。斜めになった軸を直そうと試みても「全然反映されなくて。練習していて意味ないなって、むかつきながらやっている」と言う。

 前戦後に重点的に練習してきた4回転トーループは「失敗しても納得できる。次はこれで直せるって、やりがいを持てる」というが「フリップはそういうのがない。フリップは面白くない」。ステファン・ランビエルコーチと積極的にコミュニケーションを取りながら約45分間の練習を終えたが、試合まであと1日。精神面をいかに整えるかが、勝負の鍵を握りそうだ。

 「苛立ちは全面的に出ていたし、皆さん(報道陣)の前でも言葉にしている。試合でどんな気持ちになるか分からないけど、投げ出すようなことは絶対したくない。どんな気持ちだったとしても全力でやりたい。いつもとは違う気持ちで試合に挑めたらなと思う」。苛立ちを認め、乗り越えた先に、頂点、そしてGPファイナルの舞台が待っている。

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