「フィギュアスケート・大阪府民スポーツ大会・国体派遣選手選考会」（１２日、丸善インテック大阪プール）

　フィギュアスケートの２０１０年バンクーバー五輪代表、織田信成（３５）＝大阪スケート倶楽部＝が、来年１月に始まる国民体育大会（スケート競技は青森・八戸市）を目指して１３年１２月の全日本選手権以来、９年ぶりに競技会に復帰した。高難度のフリー構成で、１４６・０５点で優勝した。

　フリー曲の映画「もののけ姫」のテーマで冒頭に４回転トーループを投入し、転倒。しかし、その後はトリプルアクセル（３回転半ジャンプ）を連続技含めて２度成功するなど、７本中６本を着氷し、５本で出来栄え点の加点を得た。

　演技後は、「すごく緊張するタイプ」と言いながらも、「（レギュラー出演する）『よ～いドン！』の方が緊張した」と明かし、タレントとして磨いた胆力を発揮した。自己採点は「９年ぶりだったので７０点くらい。３０点はジャンプを１つ失敗したので。伸びしろということで勘弁してください」と笑わせた。

　また、小学６年生の長男から、試合前に激励のＬＩＮＥが届いていたことも明かした。「最近、息子にスマートフォンを買ってあげたけど、今までＬＩＮＥのやりとりはほとんどなかった。それが、今日は誰かに言われたのか『お父さん、試合頑張ってね』と来ていて」と感激した様子。長男は自宅では「試合出るの？ふーんという感じだった」と言い、思わぬメッセージは「うれしすぎた。既読して１０秒くらいで『ありがとう』とハートマークをいっぱいつけて返しました」と子煩悩な一面をのぞかせた。