山沢拓也 善戦にも満足せず さらなる高みへ「1点1点の重みを感じた」
「ラグビー・リポビタンDチャレンジカップ、日本31-38ニュージーランド」(29日、国立競技場)
世界ランク10位の日本代表は同4位のニュージーランドに31-38で惜敗し、金星を逃した。SO山沢拓也(28)、SH流大(30)、ロックのワーナー・ディアンズ(20)、フランカー姫野和樹(28)と計4トライに新国立最多6万5188人の観客が大熱狂。来年のW杯フランス大会へ向け、着実な進歩を示した。
先発したSO山沢がガッツあふれるプレーで日本に流れを引き寄せた。前半37分、相手のキャッチミスを見逃さず、こぼれたボールを前方にキック。そのまま拾ってインゴールに飛び込んだ。3-21と劣勢の展開で鉄壁のオールブラックスに風穴を開ける執念のトライ。チームを鼓舞し、歴代最少の7点差となる大接戦につなげた。
PGを含むゴールキック3本をすべて成功させ、チーム最多の12得点。ただ善戦にも満足はせず「自分のところで取られてる部分もあった。きっ抗した試合で1トライ、1点1点の重みをすごく感じた試合だった」と悔しさをにじませた。
ファンタジスタと称される10番は自己採点「70点」と満足はない。「すごくドキドキして、気持ちのコントロールが難しかった。エリアマネジメントでやろうとしたことはできそうな感じはあった。もっとキックの質を上げていければ」。日本の司令塔として、さらなる高みを見据えた。