柔道・大野陽子が現役引退 18年世界選手権で銅メダル 28歳で初代表の遅咲き

 全日本柔道連盟(全柔連)は29日、女子70キロ級で18年世界選手権銅メダルの大野陽子(32)=コマツ=が今月27日に強化選手を辞退し、現役を引退したと発表した。出場権を得ていた12月のグランドスラム東京大会の日本代表メンバーに入らず、日本女子の増地克之監督は「大野選手は強化選手辞退届を提出し、現役引退ということで名前を入れていない」と説明した。

 大野は島根県出身で6歳から柔道を始めた。立命館宇治高、立命館大を経て、2012年にコマツに入社。粘り強く戦う柔道を信条にコツコツと実績を積み重ね、28歳で初めて世界選手権代表入りを果たした遅咲きの星で、18年大会で銅メダルを獲得。東京五輪代表を最後まで争ったが、惜しくも届かなかった。また、海外では名前のアルファベット表記「ONO YOKO」から「オノ・ヨーコ」と親しまれることもあった。

 増地監督によれば、最近は国際大会に向けたコンディショニングに苦しんでいたといい「(引退を)突然決めたわけではなく、以前からそういう考えだったらしい。大会に向けて体をつくっていくのがかなりしんどくなってきたと言っていた」。ただ、代表補欠に選出されていた今月の世界選手権タシケント大会が終わるのを待って、正式に引退を届け出たという。

 女子代表チームでは年長者として引っ張り、混合団体戦でも世界選手権連覇に貢献していた功労者に対し「18年に代表になってから日本チームをけん引してくれた1人。ご苦労様と言いたい」とねぎらった。

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