阿部詩が完全復活 手術した肩の不安なし 東京五輪以来の兄妹同日V

 完全復活を遂げた阿部詩
 チェルシー・ジャイルズ(左)を攻め3度目の優勝を果たした阿部詩(共同)
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 「柔道・世界選手権」(7日、タシケント)

 男女各1階級が行われ、女子52キロ級は東京五輪覇者の阿部詩(22)=日体大=が決勝で同五輪3位のチェルシー・ジャイルズ(英国)に優勢勝ち。男子66キロ級決勝で東京五輪金メダルの阿部一二三(25)=パーク24=が丸山城志郎(29)=ミキハウス=に優勢勝ちで19年以来3度目の優勝。東京五輪と同様に兄妹で同日金メダルに輝いた。

 阿部詩が再び世界一に輝き、完全復活を遂げた。準決勝は東京五輪決勝でも激闘を繰り広げたブシャール(フランス)を合わせ技一本で退けるなど5試合を勝ち抜いた。

 昨年9月に左肩、同10月に右肩の関節唇を修復手術。18年11月のグランドスラム大阪大会以降は肩を亜脱臼しやすい状態になっており、不安を感じない日はなかった。

 「(痛みで)指先までしびれて夜眠れないときもあった。『五輪まではなんとか耐えてくれ』って、毎日肩に話しかけながらやっていた」

 人生初の手術から1年。痛みや脱臼のリスクを恐れるストレスから解放され「五輪後の方がいい柔道をやれている」と胸を張る。「パリに向けて一番重要な大会になるのでは」と位置付けていた大舞台を制し、五輪2連覇へ視界は明るくなった。

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