F1・角田裕毅 “庭”で爆走!12年以来の日本勢表彰台へ「アグレッシブな走りを」

 F1の今季第18戦・日本グランプリ(7~9日、三重・鈴鹿サーキット)は3年ぶりの開催となる。初凱旋(がいせん)となるアルファタウリの角田裕毅(22)が5日、都内で行われたイベントで意気込みを語った。2012年、3位に輝いた小林可夢偉以来、10年ぶり母国表彰台も十分に視界。念願の晴れ舞台に向け、「得意としている鈴鹿で、自分のアグレッシブな走りをお届けできれば」と闘志をみなぎらせた。

 待望の瞬間が目前に迫ってきた。角田は「日本の皆さんの前で走るのが、一日本人として夢だった」と待ちきれない様子。3年前はギャラリーの1人だった鈴鹿に、F1ドライバーとして凱旋した。

 「一観客としてコーナーで見ていた自分が、まさかこんなにすぐ(日本GPで)走れるとは思わなかった」と実感を込めた。

 昨季、7年ぶりの日本人F1ドライバーとなり最年少デビューも果たした。ただ、大きな夢の1つだった日本GPは新型コロナウイルスの影響で中止。「残念だったが、そのストレスを(今回)発散して結果につなげられれば」。2年越しの思いをガソリンに変え、爆走するつもりだ。

 世界で戦う若武者にとって日本で過ごすひとときはホッとする瞬間。帰国した夜は一番の好物のもつ鍋に舌鼓を打った。「鈴鹿では松阪牛の焼き肉を食べたい」と、美食へのアクセルは全開だ。

 また、前夜は同僚のピエール・ガスリーとともにカラオケでリラックス。日本流の遊びでもてなし、「あれほど楽しい思い出はない」と言わしめた。ただ角田は「楽しかったが、(歌が)ひどかったのでもう少し練習したい」と頭をかいた。

 ホンダ傘下の鈴鹿サーキットレーシングスクールで育った角田にとって慣れ親しんだ鈴鹿は「何千、何万周と走った」という“庭”。「世界で一番走ったコース。1コーナーの特性や、どこで挙動が乱れやすいかを知っているのでアドバンテージになる」。目指すは可夢偉以来、日本勢10年ぶりの表彰台。凱歌を聴かせる準備は整った。

 ◆角田裕毅(つのだ・ゆうき)2000年5月11日、神奈川県相模原市出身。父の影響により4歳で競技を始める。18年、レッドブル・ジュニア・チームに加入。20年にF2の最優秀新人賞に輝き、「FIAルーキー・オブ・ザ・イヤー」を日本人初受賞。同年アルファタウリでF1初テスト。21年、小林可夢偉以来7年ぶり日本人F1レーサーとなる。同年は入賞7回、アブダビGPで自己最高4位。日体大に在学中。身長160センチ、体重53キロ。

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