業師・宇良 182キロ碧山を正面突破 初の賜杯へ2敗追走 目標「秘密で」

 体が隠れるほどの体格差もなんの!碧山を真っ向から寄り切った宇良(撮影・金田祐二)
 碧山に勝利し懸賞を受ける宇良(撮影・金田祐二)
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 「大相撲夏場所・11日目」(18日、両国国技館)

 平幕宇良が碧山を寄り切りで撃破し、5連勝で2場所ぶりの勝ち越しを決めた。11日目での勝ち越し決定は、10日目で勝ち越した昨年九州場所などに次ぐ早さ。3敗を守り、トップを1差で追走する。平幕隆の勝が小結豊昇龍を寄り倒して2敗を死守し、単独トップに立った。関脇阿炎を押し出しで下した横綱照ノ富士ら5人が3敗で追う。大関陣では、御嶽海が6敗目を喫し、黒星先行となった。

 182キロの巨漢相手に正面から勝負を決めた。宇良は碧山に低い姿勢で潜り込むと、もろ差しになり、がぶって反撃を許さず寄り切り。昨年の九州場所に次ぐ早さで勝ち越しを決めた。「ここまで頑張れるとは思っていなかった。うれしい」と納得の表情を見せた。

 業師のイメージが強いが、現在の体重は148キロ。今場所挙げた8勝のうち、押し出し、寄り切りの決まり手が6勝を占める。正攻法でも勝負できる強さが、星数につながっている。

 3敗を死守し、トップとは1差。初の賜杯も視野に捉えるが「想像したことない」と淡々。終盤の優勝争いのプレッシャーについて問われても「何も感じないです」とひょうひょうとしていた。

 部屋には初の東大力士の須山が入門し、注目を集める。意欲的に学ぼうとする弟弟子に、刺激を受けていると明かす宇良も関学大初の力士。今場所も初日から母校の化粧まわしを締め、戦っている。

 130年の伝統を誇る相撲部だが、現在部員は2人。自ら胸を出し練習を行っている池田富士男監督(62)は「なんとか(3人の)団体戦に出られるようにならないと。宇良関にも部員が増えるために頑張ってほしい」とエールを送る。

 2敗が1人、3敗が5人と大混戦の夏場所。宇良は目標について問われると「秘密で。あんまり言いたくないです」とけむに巻いたが、初の賜杯へ、残り4日間戦い抜く。

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