「陸上・木南道孝記念」（３０日、ヤンマースタジアム長居）

　男子やり投げで１２年ロンドン五輪代表のディーン元気（３０）＝ミズノ＝が、８１メートル９１で優勝した。４投目で８０メートル６８、６投目で８１メートル９１を記録した。

　昨年の東京五輪の出場を逃したディーンが、２４年パリ五輪を目指し、今季国内初戦で好発進した。シーズン序盤での８０メートル超え２本も「当たり前。それくらい投げないと勝負にならない」と言い、今季は「普通にやれば日本記録（８７メートル６０＝溝口和洋）は出る」と自信を見せる。

　今年１月から４月まではフィンランド、スペイン、南アフリカでトレーニングを積んできた。「技術はまだまだ未完成だが、やりが飛んでくれる」と、９０メートル台も視野に入れる状態のよさだ。

　東京五輪の期間中は、「心を休めないとダメだった」と北海道から九州まで旅して、好きな釣りに明け暮れたという。気持ちを切り替えて目指すパリ五輪。その前に、今夏の世界選手権（７月、米オレゴン）の出場は必須だ。「去年は東京に出られず悔しかったので、パリに向けて、世界で勝負していく。そのためには、世界の空気になじんでいかないといけない」と、力強く話した。