新大関・御嶽海が随所で見せていた親子愛 母・マルガリータさんは「ケガをしないように」

 初場所で3度目の優勝を飾った御嶽海の大関昇進伝達式が26日、都内の出羽の海部屋で行われた。御嶽海が「大関の地位を汚さぬよう、感謝の気持ちを大切にし、自分の持ち味を生かし、相撲道にまい進してまいります」と口上を述べる姿を、父・春男さん、母・マルガリータさんも感激した様子で見守っていた。

 親子3人で臨んだ会見では御嶽海が「再会は2年ぶり?はい。うれしいです。2人の顔を見れてほっとしました」とコメント。父・春男さんは「ケガなく、自分の相撲を取って頑張ってほしいと思っています」と語り、マルガリータさんは「ケガをしないように祈っています」と優しいまなざしで愛息を見つめる。

 東洋大時代には和歌山県庁に就職が決まっていた中、各界入りに反対していた春男さんを説き伏せて大相撲の道に進んだ。前頭筆頭で臨んだ17年初場所では、母・マルガリータさんが観戦する中で金星を挙げ「お母さんが見に来ていたので、すごくうれしい。いいところを見せられた」と御嶽海。初土俵から21場所目で初の賜杯を手にした際、地元長野県の上松町公民館で見届けたマルガリータさんは「ママがいるよ、という気持ちで応援した。信じられないほどうれしい。よくやった、ありがとう」と歓喜の涙を流した。

 2度目の賜杯を手にした19年秋場所では、真っ赤なスーツを身にまとったマルガリータさんが、支度部屋で愛息にキス。「うれしくて、いつもしているので」と大興奮でたたえた。以降は思うような結果を残せず、苦しんだが、コロナ禍で対面できない中でも電話などで言葉を交わしていたという御嶽海親子。ただ初場所中は「いつもしてるラブラブ電話」を断ったという。日々、勝負に挑む「優しい。甘えん坊」の息子を“突き放しつつ”、影ながら活躍を見守った。

 2人の時はタガログ語でも話す。母の母国語を忘れないためだという。フィリピンでクリスマスに御嶽海は3000グラムで生まれた。ミドルネームは「ジャスティン」。イエス・キリストの誕生日で出産費用が無料になるどころか、お祝いをもらえる。「ラッキーな子」と評するマルガリータさん。親子愛の深さはこの日、YouTubeで生配信された伝達式の様子からも伝わってきた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス