琴ノ若 横綱孫対決制す 琴桜VS大鵬昭和の名勝負が令和で再び 祖父の雪辱果たした

 「大相撲初場所・7日目」(15日、両国国技館)

 昭和の名横綱の血を引く孫2人が、令和の時代に相まみえた。祖父たちが最後に対戦した71年春場所から51年。注目の対決は、琴ノ若に軍配が上がった。

 立ち合いでかちあげて左を浅くのぞかせ、相手の上体を起こしてから左に回っての肩透かし。埼玉栄高の2年後輩に貫禄を見せ「慌てず落ち着いて取れた」とうなずいた。

 祖父同士の対戦は、横綱全盛期を迎えていた大鵬が、65年春場所の初顔から18連勝を含む22勝4敗。小結から大関時代の琴桜を圧倒した。さらに父同士の対戦も、王鵬の父・貴闘力が20勝19敗と先代の琴ノ若(現佐渡ケ獄親方)をリード。01年春場所では、8分超の水入りとなる流血の熱戦も繰り広げていた。

 まずは一族としての雪辱を果たした格好となった琴ノ若だが「やることは変わらない。自分のいいところを出し切ることだけ考えた」とあえて意識はせず。父の相撲はもちろん、祖父たちの映像も何度も見たといい「上の番付で対戦していますし、自分はまだまだなので」と立場は理解している。それでも、高校の後輩との対戦が実現したことには「一緒に同じ土俵で稽古してきた仲。幕内の土俵で当たれたのはいいこと」と感慨を口にした。

 今後の角界をけん引するポテンシャルを秘めた2人。八角理事長(元横綱北勝海)も「おじいちゃんの名前だけでなく、自分たちの相撲で話題になるように切磋琢磨(せっさたくま)してほしい」とエールを送った。サラブレッド同士、新たな名勝負とするべく、精進を重ねていく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス