小林陵侑 3季ぶり総合V 完全制覇逃すも高い安定感 前回Vとは「違う味」

 「ノルディックスキー・ジャンプ男子W杯」(6日、ビショフスホーフェン)

 ジャンプ週間最終戦を兼ねて行われ、小林陵侑(土屋ホーム)が3季ぶり2度目の総合優勝を達成した。最終戦は5位で、史上初の2度目の完全制覇(4戦全勝)は逃した。総合優勝の賞金10万スイスフラン(約1260万円)を獲得した。ジャンプ週間3連勝で最終戦を迎えた小林陵は、2回とも133・5メートルの合計277・8点だった。佐藤幸椰(雪印メグミルク)が281・1点で今季自己最高の4位。小林潤志郎は14位、佐藤慧一(ともに雪印メグミルク)は45位だった。

 伸び盛りの若手として勢いで一気に頂点へと上り詰めた3季前とは「違う味」がした。70回目を迎えた伝統のジャンプ週間で、再び総合優勝を遂げた小林陵は「歴史ある試合で、2度目のゴールデンイーグルを取れてうれしい」とかみしめた。王者の証しである「黄金のワシ」のトロフィーを高々と夜空に掲げた。

 一つ勝つごとに、完全優勝(4戦全勝)再現への重圧も増していたと明かす。3連勝して迎えた最終戦は硬さもあって5位にとどまった。それでも4戦8回の飛躍の合計得点は2位のリンビク(ノルウェー)に24・2点(飛距離換算で約13・5メートル)の差。高い次元での安定感で他の追随を許さなかった。

 踏み切りで力をうまくスキー板に伝えるセンスは3季前から抜群だった。当時との違いを「1回目(の総合優勝)は本当に絶好調で、動けばいいジャンプができるみたいな感じだった。今は自分のジャンプがどういう感じか、分かってきてのトロフィー」と説明。対応力が上がったと自己分析する。

 一昨季や昨季は主役の座を譲ったが、伝統のタイトルを奪還した。「この2年間、結構苦しいジャンプ週間の思い出もある」。完全制覇こそ逃したが、経験を重ねた分だけ喜びの深みは増した。

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