拓大1年・不破聖衣来 10人抜きで区間新!約2分更新も「トップになれず悔しい」

 ネイルを見せる不破聖衣来
 最長5区(10・5キロ)で区間新記録を樹立した拓大の不破聖衣来
2枚

 「全日本大学女子選抜駅伝」(30日、静岡県富士宮市・富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場=7区間43・4キロ)

 拓大1年の不破聖衣来(ふわ・せいら、18)がエース区間の5区で10人抜きを達成し、32分23秒で従来の区間記録34分17秒を大幅に更新した。拓大は2時間26分33秒で6位だった。大会は名城大が2時間22分24秒で4連覇し、5連覇した10月の全日本大学女子駅伝と合わせて、4年連続の2冠となった。

 異次元の走りだった。12位でたすきを受け取った不破は、次々と追い抜き、5キロ過ぎで2位まで浮上。10・5キロを走り終えると、2分22秒あった先頭との差は1分13秒まで縮まっていた。従来の区間記録を約2分も更新する圧倒ぶりにも「トップになれかったのは悔しい。タイムはあまり意識してなかった」と言ってのけた。

 24年パリ五輪出場を目指す“スーパールーキー”だ。10月の全日本大学女子駅伝ではエース区間の5区で6人を抜き、従来の区間記録を大幅に更新。今月11日には1万メートル初挑戦で日本歴代2位の30分45秒21を出し、来夏の世界選手権(米オレゴン州ユージン)の参加標準記録を突破した。

 大注目を浴びているが、不破は「まだ全然実感が湧いてない」と笑う。周囲からは「不破ちゃん」と呼ばれることもあり、芸能界の「フワちゃん」については「本当の名前も同じ『不破』でびっくりした」という。

 「一番の目標」と位置づけるパリ五輪出場につなげるためにも、まずは来夏の世界選手権で「戦えるように頑張りたい」と誓う。不破の誕生日は3月25日で、陸上女子で4大会連続五輪出場を果たした福士加代子さんや、名馬ディープインパクトと同じ。無限の可能性を秘める18歳も、“レジェンド”に続く高速ランナーとなる。

 ◆不破聖衣来(ふわ・せいら)2003年3月25日、群馬県高崎市出身。小学校の持久走の練習で毎朝祖父と姉と走っていたことをきっかけに陸上を始めた。大会初出場は小学3年。今年の拓大入学後は10月の全日本大学女子駅伝の5区で区間新記録を出し、12月に1万メートルで日本歴代2位の30分45秒21を出した。名前の聖衣来の由来は「聞いたことがない」。勝負飯はうなぎとホッケ。154センチ、37キロ。

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