21歳まで相撲経験なし 琴裕将が新十両昇進「若い衆の見本になるように」

 新十両に昇進しリモート会見で師匠の佐渡ケ嶽親方(左)とともに笑みを浮かべる琴裕将(日本相撲協会提供)
 新十両に昇進しリモート会見で笑みを浮かべる琴裕将(日本相撲協会提供)
 新十両に昇進しリモート会見する琴裕将(日本相撲協会提供)
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 日本相撲協会は1日、来年初場所(1月9日初日、両国国技館)の番付編成会議を行い、琴裕将(27)=佐渡ケ嶽、北の若(21)=八角、芝改め紫雷(しでん、29)=木瀬=の新十両昇進を決めた。

 琴裕将は西幕下筆頭で勝ち越し悲願に到達。リモート取材では「うれしいのもあるけど、これからもっと気を引き締めていかないといけない」と語った。

 師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)も言うように緊張する性格。今場所も番付発表後は緊張しまくりだったが、初日の3日前に師匠から「チャレンジャーなんだから思い切りやればいい」と励まされ吹っ切れた。

 21歳で入門まで本格的な相撲経験はなし。奈良県橿原市出身で中学時は柔道部。奈良県立大和広陵高でレスリングを行い。国体フリースタイル120キロ級優勝など実績を残し、法政大に進学した。

 結果を残せず、大学を中退。郷里に戻ったが、父親の勧めなどもあり体一つで戦う大相撲入りを決意した。

 わんぱく相撲の際、佐渡ケ嶽部屋に泊まり、中学卒業時、高校卒業時と角界入りに誘ってくれた佐渡ケ嶽親方に自ら電話。「今からでも遅くないですか」と入門を直訴した。師匠は「うれしかった」と、すぐ部屋に来るように伝えた。

 2016年春場所で初土俵。2019年から幕下に定着。昨年11月場所から7場所連続勝ち越しと地道に番付を上がってきた。

 東京五輪でレスリング男子グレコローマン77キロ級銅メダリストの屋比久(やびく)翔平の同級生。活躍を見て「自分も活躍したい」と、大いに刺激になった。

 幕内ではレスリング出身の宇良(木瀬)が沸かせているが「宇良関はフリースタイル。自分は(大学時代は)グレコローマンなのでやれと言われてもできない」と苦笑いする。持ち味は立ち合いの圧力から押し、差し。正攻法の押し相撲をさらに磨くつもり。「若い衆の見本になるように稽古して私生活もしっかりしたい」と、誓っていた。

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