大学院生ボクサーの鬼頭茉衣が2連覇 文武両道でパリ五輪目指す ボクシング全日本

 並木、入江の拍手に笑顔を見せる鬼頭茉衣(撮影・高石航平)
 ガードの上から右ストレートを打ち込む鬼頭茉衣(左)=撮影・高石航平
 判定勝ちで優勝を決めた鬼頭茉衣(撮影・高石航平)
3枚

 「ボクシング・全日本選手権」(28日、墨田区総合体育館)

 女子ライトウエルター級で、中京大大学院で研究活動とボクシングを両立する鬼頭茉衣(24)=中京大大学院=が浜口聖羅(拓大)を5-0で下し、前回大会のウエルター級につづき2大会連続の優勝を果たした。東京五輪の女子ウエルター級の日本代表として世界最終予選に臨む予定だった鬼頭だが、コロナ禍で予選は中止。不運を乗り越えて、24年パリ五輪へ再スタートを切った。

 「勝てたことにホッとしている」と胸をなで下ろした鬼頭。選手層の薄い女子重量級では練習相手が不足し、拠点とする愛知県から東京、大阪への出稽古で実戦練習の機会を得てきた。五輪出場がかなわず、12月に予定されていた女子世界選手権も順延となったことで「今までやってきたことを試したかった」と今大会に臨んだ。

 最終目標を24年パリ五輪に置き、その先は研究者を目指す。大学院生としては、来年1月が締め切りの修士論文を執筆中。女子ボクシングの成立過程について歴史的、社会学的観点から調査分析するもので、今回も試合会場にパソコンを持ち込んでいたという。優勝で一区切りし、「明日から3日間お休みをいただいているので」と机に向かう。

 リングサイドでは日本代表の東京五輪金メダルの入江聖奈(日体大)、銅メダルの並木月海(自衛隊)が声援を送った。女子ボクシングの歴史を切り開いた仲間とともに「女子重量級の歴史に、自分が(国際舞台での)実績をつくっていけたら」と文武両道でパイオニアを目指す。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス