三宅宏実 重量挙げ5大会連続五輪 父と二人三脚21年「すごく幸せ無我夢中になれた」

 重量挙げ女子で12年ロンドン、16年リオデジャネイロ両五輪連続メダリストの三宅宏実(いちご)が36歳の誕生日を迎えた18日、都内で引退会見を行った。04年アテネ五輪から日本女子最多に並ぶ5大会連続で出場するなど、重量挙げ日本女子を長く引っ張ってきた第一人者。21年間の現役生活を振り返り「すごく幸せな時間であり、無我夢中になれた」とすがすがしい表情を浮かべた。今後は所属するいちごでコーチとして後進の育成にあたる。

 重量挙げ日本女子の第一人者、三宅が新たな門出を迎えた。「本日をもって引退します。21年間、大好きな競技を長く続けられたことはすごく幸せな時間であり、無我夢中になれた競技人生を送ることができました」。涙は一切なく、終始笑顔で引退を報告した。

 中学3年だった00年のシドニー五輪を見て競技を開始。父で1968年メキシコ五輪銅メダリストの義行氏から「五輪でメダルを取ること。そして途中で諦めないこと、絶対に投げ出さない」という二つの条件が与えられ、競技生活をスタートした。「記録が数値として見えるので、結果がすぐわかる。どれだけ強くなったか目ではっきりわかるからこそ、やりがいがあって目標設定ができた」と記録を求めて、全力で駆け抜けてきた。

 憧れだった五輪は、夏季の日本女子最多に並ぶ5大会連続出場を果たした。「五輪から夢をもらった。五輪は人生の通過点。そういう経験ができてよかった」。度重なるけがも乗り越えて出場した最後の東京五輪は記録なしに終わったが「今出せる自分の力が自分の限界だと納得した大会だった」と全てを出し切った。

 この日は36回目の誕生日。「狙ったわけじゃないけど、大安というのもあったので。誕生日にけじめを付けられる場を設けさせていただいた」。会見後にはサプライズでケーキが登場し、照れながらも笑顔で喜んだ。

 今後は所属するいちごで指導者として後進の育成にあたる。「これが終わりではなく、次のステージへの新しいチャレンジ」。三宅宏実の第二の人生がスタートする。

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