三浦璃来、木原龍一組3位 あるぞ日本人ペア史上初GPファイナル

 「フィギュアスケート・NHK杯」(13日、代々木第一体育館)

 ペアのフリーはSP3位の三浦璃来(19)、木原龍一(29)組=木下グループ=がフリー135・44点、合計は自己新の209・42点で3位に入った。

 得点が発表された瞬間の対照的な表情に、年の差ペアの魅力が表れていた。フリーではわずかに届かなかったが、合計で目標にしていた自己ベストを更新し、2大会連続の表彰台。両腕を上げガッツポーズする木原の横で、三浦は涙に暮れる。

 「なんで泣いてるの?メダルだよ」(木原)、「私が跳んでいたら、もっと点が上がっていた」(三浦)

 フリーでは三浦のジャンプにミスが出た。中盤の3回転サルコーは2回転に。それでも今の“りくりゅう”には、リカバリーできる土台がある。リフトでは最高のレベル4を並べ、スピンやステップでも出来栄え点を稼いだ。演技後、木原は倒れ込むほどの完全燃焼。そして落ち込む三浦の頭を優しくなでた。

 2年前のNHK杯で国際大会デビューを飾った結成3季目の伸び盛りペア。氷上ではしっかり者でも普段は衣装など忘れ物の多い三浦を、木原が冗談を交えながらフォローし信頼を高めてきた。この日、最も早いペアの時間帯から会場には多くの観客が入り、日の丸を持って演技を見守った。

 「ペアの試合で、ここまで入っていただくことはなかった。興味を持ってもらえて、うれしい」。これで日本勢10年ぶり、日本人同士のペアとしては初のファイナル進出の可能性も残した。躍進を続ける“りくりゅう”が日本ペアの歴史を作り上げていく。

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