ウルフ・アロンに母から愛の苦言「調子乗るなよ」「行動に気をつけなさい」

 東京五輪柔道男子100キロ級で金メダルを獲得したウルフ・アロン(25)=了徳寺大職=が10日、出身地の東京・葛飾区を訪れ、青木克徳区長らを表敬訪問。優勝を報告し「1番応援してくれていたのが地元葛飾区の方だったので、早いタイミングで金メダルを持ってあいさつに来られて良かった」と胸を張った。

 大会後、一度実家に帰った際には母・美香子さんの手料理を堪能した。ただ、美香子さんからは「おめでとう」という祝福とともに、「これからもっと(金メダリストとして)注目されるんだから、行動には気をつけなさい」とクギを刺されたという。大会後はテレビ番組などに引っ張りだこだが、「『調子に乗るなよ』という感じで言われました」と“愛の苦言”を受け止めた。

 また、祖母の澪子さんにも優勝を報告できたといい「おばあちゃんは昔から応援してくれていたので、こういう形で恩返しできたのはうれしかった。家に帰って金メダルを見せてあげることができてよかった」と明かした。

 同階級では2000年シドニー五輪の井上康生以来5大会ぶりとなる金メダルを獲得したウルフ。24年パリ五輪に向けては、100キロ超級への転向も視野に入れているが、「(次の五輪まで)3年間しかないと考えると、100キロ級が1番考えられる。膝への負担もあるので」と現時点での考えを明かした。

 ◆ウルフ・アロン 1996年2月25日、東京都葛飾区出身。左組みで得意技は大内刈り、内股。米国出身の父ジェームスさん、日本人の母美香子さんの間に生まれ、3兄弟の次男。6歳で柔道を始めた。17年世界選手権、19年全日本選手権を制しており、今回の五輪金メダルで「柔道3冠」を達成した。181センチ。

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