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白鵬V45!全勝決戦制し雄たけび 最高齢横綱が最長ブランク明けで大復活

 「大相撲名古屋場所・千秋楽」(18日、ドルフィンズアリーナ)

 進退を懸け臨んだ横綱白鵬が千秋楽、全勝決戦で大関照ノ富士を仕留め史上最多を更新する45回目の優勝を果たし、大復活した。豪快な小手投げで16回目の全勝優勝を決め、ガッツポーズに雄たけび。6場所連続休場明けは最長ブランクV。36歳4カ月の優勝は千代の富士の35歳5カ月を上回り、横綱最高齢(年6場所制の1958年以降)となった。照ノ富士については、日本相撲協会審判部が八角理事長(元横綱北勝海)に昇進を審議する臨時理事会の開催を要請。21日にも第73代横綱が誕生する。

 勝った瞬間、白鵬が鬼の形相で叫んだ。「ヴォー」と右手で力強くガッツポーズ。さらに両手ガッツを何度も繰り出し吠(ほ)えまくった。土俵では礼節を欠く振る舞いながら、感情が爆発した。

 9年ぶり6回目の楽日全勝決戦。「右膝がボロボロでいうことをきかない。この一番にすべてを懸けよう」と手術明けの右膝はとっくに限界。だが綱とりに成功した照ノ富士に先輩横綱として壁になる責務もあった。

 野獣のような目で30秒近くにらみ合い。両者立つと白鵬がエルボーのような右かち上げを相手の顔面に直撃させた。構わず出てきた相手を右、左、右と張り。右四つに組むと相手の上手を切った。最後は小手にぶん回し。強引に巨漢を土俵に転がし、ねじ伏せた。

 大復活のV45。6場所連続休場明けの優勝は大鵬の5場所連続を上回る。36歳の高齢横綱Vは目標だった千代の富士を超えた。優勝インタビューでは君が代を聞きながら男泣き。両目をぬぐった。

 「まさかこの年で全勝優勝なんて」とビックリ。進退を懸けた場所で「精神的にも肉体的にも追い込まれた」とギリギリだった。

 場所前から右膝に不安しかなかった。稽古も満足に積めず周囲には「どうなるか分からない」と常に強気の男が弱気の声を漏らした。中日には珍しく紗代子夫人と4人の子供を呼び寄せていた。

 千秋楽の大一番も家族の姿がます席にあった。夫人も号泣。子供たちも泣いていた。「4歳の(末っ子の)娘がようやく、パパがお相撲さんだなと分かってくれて。それをいい形で見せることができた」。痛みに耐えてパパは頑張った。

 15年前の新横綱が名古屋で「初心で臨めた」と言う。進退の意味を6月に知り「進むのか止まるのか」と理解した。「これでまた進める」と力を込め、2年ぶり開催の名古屋で万雷の拍手を浴びた。

 引退危機を吹き飛ばし手にした賜杯は「重かった」と格別。現役横綱で東京五輪を迎えるという亡き父との約束を果たした。場所直前には入門時から慕った兄弟子の元幕内光法さんが死去。弔いVに「いい姿を見せられた」とかみしめた。

 秋場所(9月12日初日、両国国技館)はモンゴルの後輩と両横綱。「安定感があって何年前の相撲とは全く違う。ライバルが1人増えた」と照ノ富士を称えた白鵬だが、まだ超えさせはしない。暴れて、叫んで、涙しての「白鵬劇場名古屋公演」。主役を最後はかっさらった。

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