50キロ競歩の鈴木雄介が東京五輪代表を辞退 コンディション不良のため

 東京五輪陸上の男子50キロ競歩日本代表の鈴木雄介(33)=富士通=がコンディション不良のため、代表を辞退することが22日、発表された。これにより、補欠の勝木隼人=自衛隊体育学校=が日本代表となる。

 所属先の富士通HPによると、鈴木は19年のドーハ世界陸上で金メダルを獲得後、「特に2020年度に入り回復力の低下が著しく、その後大会出場を控えて復調を図ってまいりました」と説明。だが春先に練習を再開できたものの「未だ高負荷のトレーニングは難しく、残された期間で目標とする結果を得るための状態まで仕上げていくことは困難と判断し、今般の決断に至りました」と辞退の理由が記されている。

 鈴木は所属先を通じてコメントを発表。「この度、東京2020オリンピック陸上競技50km競歩代表を辞退する決断をいたしました」と切り出され「前回のオリンピック出場が叶わなかった時から、東京2020オリンピックには必ず出場し、金メダルを獲得することを強く望んで練習に取り組んできました。しかし、自分が望む結果を得るための状態まで仕上げていくことは困難と判断し、今般の決断に至りました」と説明。

 「日頃からご支援・ご声援いただいている皆様、そして地元石川県の方々をはじめ、楽しみにしてくださっていた皆様の期待に沿うことができず心苦しい思いです。悔しい気持ちもありますが、日本競歩チームの一員として、出場する選手を応援していきたいと思います」と悔しさをにじませ、関係者にも詫びた。

 今後については、22年の世界陸上の出場権は獲得していることから「来年の世界陸上、そして次回のオリンピックでは金メダルを目指せるように頑張りたいと思いますので、今後もご支援・ご声援よろしくお願いいたします」と、競技は続けていく意向を示した。

 鈴木はロンドン五輪競歩20キロ日本代表。リオ五輪は代表入りを逃した。19年ドーハ世界陸上では、気温30度超え、湿度70%という悪条件の中、見事金メダルを獲得するも、そのダメージは想像以上に大きかったものとみられる。

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