新体操・大岩千未来が初の五輪代表 全身全霊の踊りで2位「誰よりも強い思いあった」

 「新体操・東京五輪日本代表選考会」(20日、高崎アリーナ)

 代表2枠を懸けた2日間の最終選考会で、喜田純鈴(すみれ、20)=エンジェルRG・カガワ日中=が1位、大岩千未来(ちさき、19)=イオン=が2位となり、ともに初の五輪切符を獲得した。16年リオデジャネイロ五輪代表の皆川夏穂(23)=イオン=は3位で2大会連続代表入りを逃した。選考会は特別強化選手3人で争われ、個人総合を19、20日にそれぞれ実施。合計点の高い方を採用し、喜田は97・350点、大岩は96・950点、皆川は90・750点で、3人とも初日の得点だった。

 万感の五輪切符だった。2日間で計8演技をこなすハード日程のフィナーレとなったのはリボン。フィギュアスケート女子の平昌五輪金メダリスト、アリーナ・ザギトワを彷彿(ほうふつ)とさせる赤の衣装で「ドン・キホーテ」を演じた大岩は夢舞台を確信し、満面の笑みでロシア人のラリッサ・シドロヴァコーチのもとへ駆け寄った。場内インタビューでは瞳を潤ませながら「すごくキツくて大変な戦いだった。こうして代表になれてすごくうれしい気持ちでいっぱい。この長い戦いがやっと終わったなって」と胸を押さえた。

 東京五輪前最後のW杯となった5月のペサロ大会で、土壇場で日本に個人枠2枠目をもたらした。わずか2週間という過酷なスケジュールの中での最終選考会。すでに割れているという右の種子骨の痛みも出ていたが、「2枠目は自分がつかんだもの。誰よりも強い思いがあった」。全身全霊で踊り続けた。

 五輪本番では1984年ロサンゼルス五輪の山崎浩子氏の8位入賞を超える個人での日本最高順位の期待が懸かる。ラリッサコーチが「大きな可能性を持っている選手。誰にもできない完璧なピルエット(ダブルターン)を持っている。(次期ロシアのエースの)ララ・クラマレンコと同じ動きができる」と評する逸材が、TOKYOの舞台を舞う。

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