大関正代、久々に故郷熊本へ あいさつ回り以外はコロナ禍で“ひきこもり”
大相撲の大関正代(29)=時津風=が2日、都内の部屋で基礎運動を中心に汗を流した。稽古後に代表取材に応じ、「今はトレーニング中心にやっている。筋肉痛も出始めているころなので。落ち着いたら相撲を取り始めようかなと思っている」と、みっちり体を作っていく。
先場所は9勝を挙げ最低限のかど番脱出。予定通り、場所後4日間、故郷・熊本に帰省した。地元には宇土市後援会に加え、今春、新たな後援会も発足。「新しい後援会もできたので、とりあえず顔を出さないとなと思っていた。顔を見せるという感じです」と、大関として何とか“凱旋”することができた。
いつも声援をもらう故郷が心の支え。「応援してくださる方が増えたので、その期待には応えたい気持ちはどうしても強くなりますね」と、さらなる活躍へ気持ちも高まった。
あいさつ回り以外は宇土市の実家でゆっくりした。新型コロナウイルスが熊本でも増えており「怖くて出られなかった」と言う。
さらに物騒な事件もあった。「隣町になるのかな、殺人事件も起きたので。ほんと近くなんで。ちょっと行ったところに軽トラが捨てられていたところが、実家に近いので。そういうのもあってか分からないですけど、とりあえず出る気になれなかった」と、“ひきこもり”だった。
それでも、初優勝し新大関昇進した昨年秋場所後以来、久々の帰省でのんびり。母の手作りカレーも食べて、英気を養った。
名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)が1年4カ月ぶり地方場所となる。場所前恒例の合同稽古がなくなり、先場所までとは調整も違ってくる。
名古屋場所に乗り込むのは場所の直前となる見通し。「結果はどうなるか分からないが。その時その時で良いやり方を考えながら対応できたら。地方で開催していただけることは、うれしいことではあります。これまでとは調整の仕方は変わると思うので、そこはしっかり見極めないとなとは思っています」と、対応力で乗り切るつもりだ。
立ち合いの圧力不足を課題にしてきた。解決策としてまずは「体重が落ち気味だった。体重を戻したい」と明かした。170キロ超だった体重は春場所、162、3キロまで激減。「3月場所から正直、落ちてて、思ったように圧力が伝わらないこともあった。その辺を戻したい」と言う。
食欲が落ちたわけではないが「ちょっと身になっていない」と悩み。30歳も近づき、「もうちょっと意識しながら体を作っていけたら」と、“食トレ”も重要。猛暑の名古屋は特に体調管理がカギになりそうだ。