宇良が2場所連続10勝「素直にうれしい」左ふくらはぎ負傷、休場挟み復活

 貴源治に勝利した宇良(撮影・西岡正)
 貴源治(左)を押し倒しで下した宇良(撮影・西岡正)
 貴源治(左)を押し倒しで下した宇良(撮影・開出牧)
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 「大相撲春場所・千秋楽」(28日、両国国技館)

 左ふくらはぎ負傷で9日目に途中休場し、11日目から再出場した人気業師の十両宇良(28)=木瀬=が貴源治(常盤山)を押し倒して4連勝で2場所連続の10勝目(4敗1休)を挙げた。

 相手の突きをおっつけてしのいで出た。右手で相手の左足を取って崩すと、最後は踏み込んで吹っ飛ばした。

 10勝で優勝争いトップだった相手を引きずり下ろし、優勝決定戦の可能性を残したが、白鷹山(高田川)が11勝4敗で優勝した。

 「勝てて良かった。体が動いて良かった。(決定戦は)もとから優勝は関係ないと思っていた。10番勝てて素直にうれしい」と、かみしめた。

 取組後はサポーターで覆う左足を浮かせて顔をゆがめた。決して万全ではない中、言い訳は一切しなかった。「途中休場したけど、もうすぐに出られる状況に回復した。助けていただいた人に感謝します。すべて取り切ることができなかった。自分の体の弱さが招いたことなので。2日休んで10番勝ったのは休んだ分も自分の中では負けと認識している」と、受け止めた。

 3場所連続で勝ち越し。夏場所(5月9日初日、両国国技館)では十両上位で2019年九州場所以来、幕内復帰が視界に入る。

 宇良は2度の右膝手術を行い、一時は序二段まで降下。長いリハビリを乗り越え、昨年11月場所、16場所ぶりに関取復帰して9勝6敗。先場所は10勝を挙げ、今場所、東十両7枚目に番付を上げた。

 「少しずつ勝ち越しを重ねて番付を上げたい」と、来場所を見据えた。

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