古賀稔彦さん母・愛子さん「気遣い忘れない立派な息子」詳しい容体知らされず

 1992年バルセロナ五輪柔道男子71キロ級金メダリストの古賀稔彦さんが24日午前9時9分、がんのため川崎市内の自宅で亡くなった。53歳だった。葬儀・告別式は29日に執り行われる。時間や場所は非公表。関係者によると、昨春に体調を崩して一時入院し、手術も受けたという。

 古賀さんの地元、佐賀県みやき町で暮らす母の愛子さん(79)は24日朝に古賀さんの長男からの電話で訃報を知り、悲痛な心境を語った。「病気の詳しい容体は知らなかった。心配させまいと隠していたんでしょうね。気遣いを忘れない立派な息子だった」と言葉を絞り出した。

 最後に話したのは2月上旬、地元商店で販売する古賀さんの好物丸ぼうろを贈った際の電話だった。「『届いたよ、ありがとう』って、元気そうな声だった。もう息子の声が聞けないのはさみしい。まだ心の整理がつかない」と目を赤らめ、「みなさんに支えられて幸せな人生だったと思う」と続けた。

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