高安 大関復帰へ目指すは悲願の初優勝「千秋楽まで優勝争いに絡めるように」

 「大相撲春場所」(14日初日、両国国技館)

 元大関の小結高安(31)=田子ノ浦=が5日、都内の部屋で基礎運動などを行い、汗を流した。前日まで2日連続で兄弟子の荒磯親方(元横綱稀勢の里)と三番稽古(同じ相手と続けて何番も取る)し、初日へ向け順調。

 「組み立てや、いろんな動きをやりながら、押したり攻めたり。いろんなパターンで考えています。(荒磯親方は)立ち合いも思い切り、当たってくれてますし、土俵際も力を抜かないので、とてもいい稽古になっていますね」と充実の口ぶりだった。

 昨年は大関を降下するなど苦しんだ。同7月に演歌歌手の杜このみ夫人と結婚し、食事面のサポートを受け復調。昨年11月場所、小結で三役に復帰し、連続で勝ち越した。

 「場所を追うごとに結果を出せている。先場所よりいい結果を出さないといけないですね」と自信も復活。三役で2桁勝利なら大関再奪取の足がかりとなる。「(三役で2桁へ)やっぱり優勝争いに絡むことでしょうね。序盤から星を落とさないで、いい相撲を取りながら、千秋楽まで優勝争いに加われるように。そこは考えています」と、目指すは悲願の初優勝だ。

 先場所は平幕の大栄翔(追手風)が初優勝した。高安自身、何度も優勝争いしながら、届かずにきた。

 「その時よりも、稽古内容もそうですけど、だいぶよくなってきてますんで。そろそろいい結果出せるんじゃないかという気持ちはありますけど。そんな感じで自分で自信をもって、マイペースでやっていきたいですね」と今後こその思いだ。

 今場所は大関同士、しのぎを削った照ノ富士(伊勢ケ浜)が大関復帰をかける。ライバルに大いに刺激を受ける。「やっぱり、苦労してあがってきた力士ですから。影響力もすごいと思う。けがしている力士たくさんいますから。その中で戻って結果を出している。相当な影響力だと思います。しっかり結果を出して、もちろん勝たないといけないですし。自分が話題の中心になれるように。自分は精いっぱい取り組みたいと思います」と、闘志を燃やした。

 2月に誕生した第一子の長女と愛妻は里帰りのため、まだ直接は会えていない。「3月場所、しっかりと結果出して、また会えればいいかなと思っています」。今は送られる映像や電話で声を聞いて成長を実感する。「すごく励みになっています。励みにしながらですね、3月は頑張りたいと思います」と、意気込んだ。

 11年11月に急逝した先代師匠の故鳴戸親方(元横綱隆の里)、荒磯親方も30歳超えてから横綱になった。高安は2月28日に31歳となり、今、先代師匠の教えが生きている。

 「先代の親方は土俵際、残すことをよく、常々教えていただきましたので。けがしてから、そういう我慢するという稽古をもう一回思い出して取り組んできました。先代が生きている時もよく残す稽古をさせられましたので。荒磯親方も言っていましたし。昔のことを思い出していろいろ取り組んできました。先代親方のご指導、いろいろありますけど、今、身に染みて大事だったんだなとすごく感じますね」と実感する。

 31歳の1年で花を開かせる。「まだまだ闘志は消えてないので。もう1回上を目指してですね、最高位を目指して頑張りたいと思います」と、大関復帰、そして、その上の頂点へ進撃する。

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