小林陵侑、葛西に並んだ!日本男子最多V17 1年2カ月ぶり歓喜「長かった」

 「ノルディックスキー・ジャンプ男子W杯」(13日、ザコパネ)

 一昨季の個人総合王者、小林陵侑(24)=土屋ホーム=が今季初優勝し、葛西紀明(土屋ホーム)が持つ日本男子最多記録の通算17勝に並んだ。小林陵は2018~19年W杯で初優勝を含むシーズン13勝を挙げ、欧州勢以外では初めて個人総合優勝。昨季は3勝し、2022年の北京五輪でメダル候補と期待される。今季は6位が最高だったが、初めて表彰台に立ち、24日からの世界選手権(ドイツ)に弾みをつけた。

 表彰式で小林陵は誇らしそうに優勝トロフィーを掲げた。19年12月に葛西の記録にあと1勝と迫ってから足踏みが続いただけに、待望の勝利を「すごくうれしい。長かった」と振り返った。

 1回目は4位と好位置。優勝への欲を出さずに、2回目も「力まずに飛んだ」。大粒の雪がひらひらと舞う夜のジャンプ台で、自分の飛躍だけに集中して距離を伸ばした。

 その後に飛んだ今季10勝のグラネル(ノルウェー)らが失速し勝利が転がり込んだ。2位と0・3点差、3位と1・1点差という大接戦。2回目の着地でテレマーク姿勢をきれいに決めたことが勝因の一つになった。

 12日の予選は23位。作山コーチが「優勝を想像できないくらいだった。別人になった」と驚くほど、一晩で修正してみせた。空中へ飛び出す際に上半身を先に動かさず、下半身主導で立つことを意識して力強い踏み切りを取り戻した。

 所属先の選手兼監督である葛西に勝利数で並んだが「(17勝目は)全く考えていなかった。監督は監督で、その時その時のつらいこともあったと思う。やっぱり尊敬しますね」。改めて存在の大きさをかみしめる。

 16年1月、19歳で初出場したW杯でいきなり7位に食い込んだのがザコパネ。そんな思い出の地から2月末の世界選手権、22年の北京五輪へ再加速する。

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