大栄翔が初V王手 のど輪3連発で2敗死守!自己新12勝目 単独トップで千秋楽へ

 「大相撲初場所・14日目」(23日、両国国技館)

 平幕大栄翔が優勝制度が始まった1909年以降、埼玉県勢悲願の初優勝に王手をかけた。玉鷲をはたき込み、3連勝で2敗を死守し自己最多12勝目。並走していた大関正代が関脇照ノ富士にはたき込まれて3敗目を喫したため、1差単独トップで千秋楽に臨む。大栄翔が隠岐の海に勝てば優勝、負けても正代が大関朝乃山に敗れれば優勝。大栄翔が負け、正代が勝った場合、優勝決定戦に持ち込まれる。

 前半戦、三役7人を総なめにした大栄翔の爆発力が完全に戻った。立ち合い、馬力自慢の玉鷲に頭でかまして必殺のど輪3連発。追い込んで瞬時にはたいて巨漢を転がした。

 V争いのしびれる終盤戦で自己新12勝目。「いい感じの緊張感でやれている。余裕はなかったけど体が動いた」とうなずいた。

 11日目に2敗目を喫し開き直った。「変に硬くなって負けてしまった。自分の相撲を取った方が悔いはない」と12日目から3連勝。結びで正代が敗れ、ただ1人の2敗となった。

 平幕が単独トップで千秋楽に臨むのは15日制定着の1949年以降21例あり、20人が優勝。賜杯のない12府県の一つ、埼玉県勢の悲願へV率・952だ。

 地元も過熱だ。母校・朝霞市立朝霞第四小では、大栄翔が小3、4年時に音楽を教えた女性教師が22日、放送室で異例の呼びかけ。給食時に「大栄翔関をみんなで応援しましょう」と号令し、児童らは大盛り上がり。校長室前に飾られている大栄翔の手形を見に来る児童もあふれた。「全校一丸で応援です」と同先生は力を込めた。

 尾崎豊さん、本田美奈子さんの朝霞2大レジェンドに続く新スターだ。千秋楽、コロナ対策を徹底し、朝霞市役所では約50人のパブリックビューイングを開催する。市内の店では優勝セールも計画されている。

 優勝恒例のタイも部屋に発送済み。昨年秋場所、翔猿が優勝争いした際、用意した2尾のタイはちゃんこ鍋に消えただけに、今度こそ持ち上げ祝いタイ。

 決定戦の可能性を問われ「何番取ろうが自分の相撲を取る」とキッパリ。自慢の突き押しを信じるのみだ。

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