「安倍マリオ」の佐々木氏が演出総合統括に就任 残り7カ月…「正直進んでいない」

 東京五輪・パラリンピック組織委員会は23日、来夏に延期された東京大会の開会式・閉会式の演出について、狂言師の野村萬斎氏(54)を統括とする総合演出チームを解散し、これまでパラリンピックの式典を統括していたCMクリエーティブディレクターの佐々木宏氏(66)が新たな総合統括に就任すると発表した。新チームで簡素化を念頭に置いた演出を検討していく。大会まで残り7カ月に迫る中で、演出プランは白紙に。都内で会見した野村氏は、悔しさをにじませた。

 総合統括を引き継ぐ佐々木氏は「7人でできないとは思わないが」と現チーム解散への戸惑いを口にしつつ「コロナが新しい挑戦につながらないか。従来の華美な式典のイメージをガラッと変えるチャンス。何か突破口とか、希望が先に見えるものを表現できれば」と意気込みを語った。

 大手広告代理店の電通出身で、ソフトバンクの「お父さん犬」シリーズなどを手掛ける人気クリエーター。16年のリオ五輪では引き継ぎ式を企画・統括し、安倍晋三前首相をゲームキャラクター・マリオに変身させる「安倍マリオ」を実現させた。ほかにも今年7月23日に新国立競技場で行われた1年前イベントでは、白血病からの復帰を目指していた池江璃花子を起用し、世界に開催へのメッセージを発信した。

 残り7カ月。「正直申し上げて、進ちょく状況としてはそれほど進んでいない」という状況から、五輪式典の“新たな様式”を作り上げていく。

 ◆佐々木宏(ささき・ひろし)1954年10月18日、熊本県出身。クリエーティブディレクター。CM業界で活躍し、ソフトバンクの「お父さん犬」などユニークな作品で知られる。人気ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のマリオの姿で安倍前首相が登場した2016年リオデジャネイロ五輪閉会式のアトラクションで演出を担当。慶応大卒。

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