大坂なおみ、半年ぶり実戦逆転星!精神面で成長 思い出の地で新たな第一歩

 「女子テニス・ウエスタン・アンド・サザン・オープン」(24日、ニューヨーク)

 女子シングルスで世界ランキング10位の第4シード、大坂なおみ(22)=日清食品=は初戦の2回戦で同26位のカロリナ・ムホバ(チェコ)に6-7、6-4、6-2で逆転勝ちした。2月7日の国別対抗戦フェド杯予選、スペイン戦以来となる実戦で精神的に成長した姿を披露した。3回戦では同25位のダヤナ・ヤストレムスカ(ウクライナ)と対戦する。四大大会の全米オープン(31日開幕・ニューヨーク)の前哨戦で、無観客で行われている。女子第3シードのセリーナ・ウィリアムズ(米国)も3回戦に進んだ。

 約半年ぶりの戦いで大坂が一回り成長した姿を見せた。第2セットから見違えるような内容でセットを連取し、初戦突破。「とにかくツアー再開後の初戦で負けたくなかった。ものすごく楽しめている」と喜び、久々のコートで躍動した。

 初対戦のムホバのスライスや軽打の揺さぶりで第1セットを奪われたが、動じなかった。コート隅へのショットでペースを握り返すと、第2セット以降は一度もブレークを許さなかった。「第1セットから積極的にと思ったけど、ちょっと遅かった」と余裕の笑顔。劣勢から立て直す精神面での進歩を示した。

 日本代表として出場した2月のフェド杯予選、スペイン戦では世界ランキング78位のソリベストルモに完敗。敗色濃厚となった第2セット途中にはコート上で涙を流し、「精神的に試合に入り込めなかった」とメンタルの不安定さをあらわにした。それから半年、ツアー中断期間に内面とも向き合う時間を取れたことで、大会前には「これまでと違う自分になれた」。その言葉を自身のプレーで実証してみせた。

 ツアー中断は昨秋の中国オープン(北京)以降、痛みが慢性化していた右肩の回復にもプラスに働いた。最後まで強打を打ち込み「痛みなくプレーしたのは北京以来なのでうれしい」と表情が緩んだ。

 例年はシンシナティで行われる大会だが、移動による感染リスクをなくすため全米オープンと同会場で開催。2年前に四大大会で初めて頂点に立った慣れ親しんだコートで、「多くのことを学ぶことができた」と力強く第一歩を踏み出した。上位陣が次々と欠場し、全米制覇へ周囲の期待は高まるが本人は冷静。「今は全米のことは考えていない。ここで勝つだけ」と、まずは前哨戦で全力を尽くす。

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