“鉄人”大野均が引退会見「やり残したことない」 今後は東芝で王座奪還サポート

 ラグビー・トップリーグ(TL)の現役最年長選手で日本代表歴代最多98キャップを誇る42歳のロック大野均(東芝)が22日、オンラインで引退会見を開き「これ以上やり残したことはない」と19年間の現役生活に幕を閉じることを報告した。今後は会社に残って東芝の王座奪還を支え、地方などに出向きラグビー普及に尽力する。

 日本ラグビー界をけん引し続けた“鉄人”がついにジャージーを脱ぐ。「灰になってもまだ燃える」が信条の大野ではあったが、「1年ほど前から膝の痛みがあり、別メニューで調整してきたが回復しなかった。また、昨年W杯での日本代表の躍進や東芝の若手台頭が見られ頼もしく感じ、これ以上、選手としてやり残したことはないと感じ引退を決意した」と説明した。

 19年もの間、現役を続けられたのは、日大工学部進学後に競技を始めた異色の経歴が理由だという。「パスもキックも下手ななかでどう貢献するか考えた時に、走ることと激しさだった。上手なら何をプレーするか迷ってここまで長く現役を続けられなかった」。同時に「下手でも得意なことで勝負ができるポジションがある」とラグビーの魅力を熱弁した。

 日本代表としてもW杯3大会に出場。歴代最多の98キャップを積み上げた。「桜のジャージーを着て出た試合全てが印象に残っている」とした上で、23-8で勝利した2013年のウェールズ戦を最も印象的な試合として挙げた。「04年に100点差(0-98)で負けたウェールズに9年後、勝てると思っていなかった。涙でグラウンドが見えなかった」と自らと代表の成長をしみじみ振り返った。

 今後は会社に残り「東芝の王座奪還のためのサポートをしたい。また、地方に出向いてラグビー普及活動にも尽力したい」。さらなる日本ラグビーの進化を“レジェンド”が担っていく。

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