大相撲夏場所中止に力士ら胸中複雑 白鵬「この5月どう過ごすかが次の場所に生きる」
日本相撲協会は4日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で24日に初日を予定していた大相撲夏場所(両国国技館)の中止を発表した。
新型コロナウイルス感染拡大の影響による夏場所の中止を、横綱白鵬(35)=宮城野=は動じることなく受け止めた。
無観客で行われた春場所では自身の持つ最多記録を更新する44度目の優勝を果たし、2場所連続優勝を目指すはずだった、角界の第一人者。「夏場所に向けて日々の基本稽古とトレーニングを行ってきましたので、その目標がいったんなくなったということで今は残念な気持ちですが、世の中がこういう状況ですから仕方のないことだと思います」。そう話しながらも、「この5月をどう過ごしていくのかが次の場所に生きていくのではないか」と前を向いた。
名古屋場所が両国国技館に会場を変更して無観客開催を目指すことになったことについては「年に一度の場所を何よりも楽しみに待っていてくれた名古屋の大相撲ファンの皆さまの気持ちを思うと残念ではあります」とし、「先の見えない戦いですが、このコロナウイルスが収まった時には名古屋のファンの皆さまとも触れ合うことができたらと思っています」と、再び訪れる時を心待ちにした。
富山出身では太刀山以来111年ぶりの新大関として場所迎えるはずだった朝乃山(26)=高砂=も中止に動じず。「7月場所へ向けて一日一日を大事に、今できることを続けていきます」と、お預けになった大関デビューへ気持ちを引き締めた。