日本ラグビー協会は１日、３月２６日にトップリーグ（ＴＬ）所属の全選手８８４名を対象とした違法薬物検査を行い、受検した６９２名の中に陽性反応となった選手はいなかったと発表した。１９２人の未受検者は、帰国した外国籍選手、体調不良等、やむを得ない事情により受検ができなかった選手となる。

　太田治チェアマンは「検査の結果は陰性率１００％であり、潔白を証明する事が出来たと考えております」とコメントした。

　３月に日野所属の外国籍選手が薬物で逮捕された。同一年度内に複数のチームから薬物事犯による逮捕者が出たことを受けてコンプライアンス教育を徹底するためにＴＬは第９節、第７節（代替）、第１０節の計２４試合を休止していた。

　休止期間にＴＬの１６チームに対して薬物検査への協力を求めた他、（１）コンプライアンス遵守の再徹底／注意喚起ミーティングの実施、（２）チーム内での個別ヒアリング、（３）インテグリティ追求施策（内容はチームごとに異る）の３項目の取り組みを行った上で、実施完了を証明するための書面（チーム代表者署名入）をリーグに提出することを求めていた。

　１日には、１６チームからの書面提出が完了。ただし、今回受検できなっかった選手に対しては、引き続き次の公式戦開始までに抜き打ち検査を実施していく方針だ。

　なお、検査に当たっては、選手に対して検査の実施予定を伝えず、抜き打ちで実施するとともに、弁護士を立会人として同席させ、検査の中立性及び客観性を担保して実施した。