無観客場所を終え「全協会員を誇りに思います」八角理事長が感謝の協会挨拶

 「大相撲春場所・千秋楽」(22日、エディオンアリーナ大阪)

 横綱白鵬(宮城野)が44回目の優勝を果たした。全取組が終わった後で、八角理事長(元横綱北勝海)や幕内力士らが出席しての「協会御挨拶」が行われ、理事長は思いをかみしめるように、ファン、関係者への感謝の意と、新型コロナウイルスにより亡くなった人への哀悼の意を述べた。

 理事長による挨拶は、通例では取組の進行中に設けられているため、今回は異例の措置となる。八角理事長は「千秋楽にあたり、謹んで御挨拶を申し上げます」と述べた後、「本日…」と語ると、しばらくの間、声を詰まらせた。「千秋楽を、迎えることが出来ましたことは、ひとえにテレビ、ラジオ、インターネット等を通じて応援してくださった、全国の皆様からのご支援、関係者によるご尽力のたまものです。心より感謝申し上げます」と一礼した。

 協会員に新型コロナウイルスの感染者が出た場合は場所を中止するという条件を設定し、無観客での本場所開催に踏み切った。「この三月場所を開催するにあたっては、一つの信念がありました。元来、相撲は世の中の平安を祈願するために行われてまいりました。力士の体は健康な体の象徴とされ、四股を踏み、相撲を取る。その所作は、およそ1500年前から先人によって脈々と受け継がれてまいりました」と相撲の歴史を踏まえつつ、「今場所は過酷な状況下の中、皆様のご声援を心で感じながら、立派に土俵を勤め上げてくれました全力士、そして、全協会員を誇りに思います」と語った。

 「我々はこれからも伝統文化を継承し、100年先も愛される国技大相撲を目指してまいります」と誓い、「最後に新型コロナウイルスでお亡くなりになられた方に哀悼の意を表するとともに、ご遺族の方には心よりお悔やみ申し上げます。また、感染された皆様の一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げ、千秋楽のご挨拶とさせていただきます」と結んだ。

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