高梨沙羅、W杯女子初の100度目表彰台 1年1カ月ぶりVも「自分のジャンプ探す」

 「ノルディックスキー・ジャンプ女子W杯」(9日、リレハンメル)

 高梨沙羅(23)=クラレ=が今季初となる通算57勝目を挙げ、W杯ジャンプ女子で初めて通算100度目の表彰台に立った。最多は男子のヤンネ・アホネン(フィンランド)の108度で、高梨は2番目。日本男子最多は葛西紀明(土屋ホーム)の63度。高梨は1回目に120・5メートルでトップに立ち、2回目も127・5メートルを飛んで合計296・9点として逃げ切った。

 積み重ねた試行錯誤の先に歓喜が待っていた。高梨は「地道に続けてきたことが間違いじゃなかった。回ってきたチャンスをものにできた」とうなずいた。風が吹き荒れ、多くの選手が失速した難しい試合で、勝利の女神は日本のエースにほほ笑んだ。

 理想のフォームを練り上げる過程で、完成度は「半分くらい」という。この日は、重点を置いている助走路終盤から踏み切りまでの動作が2回ともうまくはまり、好飛躍が出せた。

 15歳だった2012年1月に2位で初めて表彰台に立った。続く12~13年からの5シーズンは計4度の個人総合優勝と圧倒的な強さだったが、近年は苦戦が続く。

 「今季は『勝てないかもしれない』とも思えなかった」。課題が多い現状では負けることが大前提で、勝利を意識できる段階にさえなかったと明かす。1年1カ月ぶりの57勝目を喜びながらも「トップレベルで戦う力はまだない。これからも自分のジャンプを探していきたい」と意欲を新たにした。

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