瀬戸大也 長水路で自身初の日本新!五輪イヤー初戦「びっくり」2冠発進!

 「競泳・チャンピオンズシリーズ」(18日、北京)

 男子200メートルバタフライで瀬戸大也(25)=ANA=が世界歴代3位にあたる1分52秒53の日本新記録で優勝した。従来の記録は、松田丈志が高速水着時代の2008年北京五輪で出した1分52秒97。坂井聖人(セイコー)は1分56秒23で3位だった。今年初の実戦に臨んだ瀬戸は、200メートル個人メドレーも1分55秒55の自己ベストで制し、既に代表に決まっている東京五輪に向け、上々の調整ぶりを披露した。男子100メートル背泳ぎの入江陵介(イトマン東進)は52秒97で、徐嘉余(中国)と同着の1位だった。

 万全でなくても圧巻のタイムをたたき出せる。五輪イヤーの初戦。瀬戸が男子200メートルバタフライで全種目を通じて長水路(50メートルプール)では自身初の日本記録を樹立。200メートル個人メドレーも、約2カ月前に出した自己記録を0秒43塗り替えた。「幸先のいいスタートが切れた。自分でもびっくりした」。予想をはるかに超える己の姿が、そこにあった。

 200メートルバタフライは前半から快調に飛ばし、他の選手を寄せ付けなかった。1分50秒73の世界記録を持つミラク(ハンガリー)、1分51秒51の前世界記録を出したフェルプス(米国)に次ぐ、世界歴代3位の価値あるタイム。トロフィーと花束を受け取り「新年快楽」と中国語で新年のあいさつをするサービスも見せた。

 約1時間後の200メートル個人メドレーも、バタフライのスピードを生かして序盤から先行。萩野(ブリヂストン)の日本記録には0秒48届かなかったが、実力者の汪順(中国)に完勝した。

 昨年末に400メートル個人メドレーの短水路世界記録を更新した。今大会は強化の一環と位置付け、タイムにはこだわっていなかった。鼻炎の症状もあり「コンディションはあまりよくなかった。きつい中でも勝負に勝てたら」という中での鮮烈な記録。勢いが止まらない日本のエースは「帰ってからが勝負。(五輪の)金メダルだけを目指してひたむきにしっかりと準備したい」と気持ちを引き締めた。本番まで半年余り。進化を続ける男に死角はない。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス