鶴竜休場も…立ち合いから攻勢も妙義龍に逆転負け
「大相撲初場所・4日目」(15日、両国国技館)
あそこまで押していったなら…と誰もが思ったはずだ。立ち合いから攻勢に出た鶴竜は、土俵際で急失速。妙義龍に押し戻され、逆転負けだ。
この日から白鵬が休場し横綱の責任を1人で背負うことになったが、4日目にして2日連続3個目の金星配給。「パワーが伝わってない」と自虐的な笑みを浮かべるしかない。
昨年名古屋場所で7場所ぶり6回目の優勝。しかし直後の秋場所から2場所連続途中休場。師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)が亡くなるなど、精神的にもつらいことが重なった。
2人以上の横綱が1場所でいずれも2個以上の金星を配給したのは、平成以降で今回がわずか3例目。幕内優勝の褒賞金は30円で金星は10円。それを4000倍した4万円が毎場所の支給額に加わる。金星とはそれほど重みがある。3日連続の金星配給は昨年秋場所で自身が最後に記録。これも優勝制度ができた1909年夏場所以降、18例しかない。
5日目の相手は御嶽海。体重が先場所から5キロ減って156キロとなり「普通に体重が落ちすぎた。しっかり体をつくり直さないと。体重も戻して」と分析はするが、「全然、相撲が取れてない。1つ勝ったのもたまたまです」と白旗ムード。師匠の陸奥親方(元大関霧島)も「あんまりよくない。あした病院に行かせる。またあした話す」と休場の可能性をにおわせた。
横綱不在となれば、鶴竜と白鵬が途中休場した昨年秋場所以来。この2年間で5場所目となる。