貴景勝、ケガの影響感じさせず…稽古総見で持ち味存分 初場所「不安なくやれそう」

稽古総見で朝乃山(手前)と対戦する貴景勝=両国国技館(撮影・西岡正)
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 「大相撲初場所」(12日初日、両国国技館)

 大関貴景勝(23)=千賀ノ浦=が6日、東京・両国国技館で横綱審議委員会(横審)の稽古総見に参加し、新関脇朝乃山(25)=高砂=と三番稽古(同じ相手と続けて取る)を行い、10番取って6勝4敗と上々だった。

 次代を背負うことが期待される両雄が引かれ合うように激突。互いの持ち味を存分に発揮した。最初の一番、貴景勝は押し込めず、圧力を受け後退。押し出された。

 続いては貴景勝が低く鋭い踏み込みから電車道。その後も押し込んでは突き落としで連勝した。突き切れば貴景勝、つかまえれば朝乃山という攻防は見応え十分で後半は互角だった。

 貴景勝は「体もスケールも大きい。15日間、1人の相手としてこれから何回もやる相手。肌で感じたかった」と指名理由を説明。朝乃山に対し、「仕留めたと思ってもそこから手が伸びてくる。人とは違うところがある。それが良さ、強さ。対応していかないと。真っ向勝負同士いい稽古ができた」と力を込めた。

 見守った八角理事長(元横綱北勝海)は期待感をあふれさせた。「貴景勝が良かった。朝乃山はいいものがあるけどまだ出し切れていない。右差しばかり。あごが横を向いている。左(上手)を取りにいっているようじゃダメ。当たってまず押し込むことを意識しないと。将来、2人が横綱を張ってもらうのが一番。ぜひ頑張ってほしい。横綱同士で三番稽古ができるように」。将来の両横綱候補に指名した。

 伝え聞いた貴景勝は「タイプは真逆。お互いに頑張って(千秋楽)結びで取れるようにしたい」と意欲をにじませた。

 まずは初場所、目指すはもちろん優勝しかない。「(昨年は)新大関から万全な状態で不安なくやれた場所はなかった。今回は比較的ケガも治ってきた。不安なくやれそう。コンディションを整えてあとは気合と根性。毎場所優勝したい。優勝するつもりで臨んでいる」と、うなずいた。

 今年中の綱とりも照準。「体が大きくないから人より負担が大きい。何年後とか、条件を甘くしたら良くない。とにかく早く早く(横綱に上がる)。そうしないと力士をやっている意味がない。僕は突き押しだから勢いが大事。もう一回、勢いを付けたい」と、フルパワーで番付最上位を目指す。

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