“嫌われ役”になった青学大・原監督「こんな主将についていきたくない」

箱根駅伝で総合優勝を決め、選手たちから胴上げされる青学大の原監督(代表撮影)
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 「箱根駅伝・復路」(3日、神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場~大手町)

 青学大が2年ぶり5度目の総合優勝を果たし、令和初王者となった。原晋監督は「わがままを聞いてくれた学生たち、特に4年生には感謝したい」と、厳しく指導したという主将の鈴木塁人(4年)らに語りかけると同時に、その成長ぶりを喜んでいた。

 「俺が後輩なら、こんな主将についていきたくないけどね」

 原監督が、謝罪をしにきた鈴木主将を突き放したのは昨年の5月、4年生が寮則を破った時のことだった。元々は「ハッキリ言うタイプではなかった」という鈴木主将は、「僕自身もその時は悔しい気持ちもあったし、情けないなという気持ちもあった」と厳しくチームメートと向き合うきっかけになったと振り返る。

 鈴木主将に言わせれば、原監督は「ある種、嫌われ役になって」強いチームになるようはたらききかけていたのだという。原監督も「初年度のように訓練型の指導スタイルを(年度の)前半やった」と、自主性に任せず監督が指示を出して成長を促した。そして、「君たち覚悟あるの?」と語りかけて、原監督が組織の成長に必要だと掲げる「理念の共有」、「ビジョン」と「覚悟」のうち、「覚悟」が根付くのを待った。

 鈴木主将は「来年以降は、僕たち4年生がたくさん怒られているのを見てきているので、繰り返さないように。1つの経験として、チームとして財産になると思うので」と自分たちを反面教師とすることを後輩に期待した。だが、原監督は「本当に4年生たち、練習しないの」としみじみと語りながら「今はついていきたい4年生ですよ。最後に一言、かっこいい4年生たちでした」と笑った。

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