宇野ガッツ2位!SP“自己新”出た105・71点「戻ってこられてよかった」

 「フィギュアスケート・全日本選手権」(20日、代々木第一体育館)

 世界選手権(来年3月・モントリオール)代表選考会を兼ねて行われ、男子ショートプログラム(SP)で、4年ぶり出場の羽生結弦(25)=ANA=が110・72点で首位に立った。3連覇中の宇野昌磨(22)=トヨタ自動車=は105・71点で2位。高橋大輔(33)=関大KFSC=は65・95点で14位となった。

 右手がちぎれるほどのガッツポーズは「早くうれしさを外に出したかった」。平昌五輪銀メダリストの思いはあふれ、さらに両手を上げてジャンプした。今季初めてSPでノーミスの105・71点。4連覇がかかる宇野が、ISU非公認ながら自己ベストの104・87点を上回る“自己新”で2位発進した。

 出来栄え3・93点を引き出した冒頭の4回転フリップは、直前の6分間練習で転倒していた。しかし「失敗しても自分に失望しない」と誓った今大会。「跳べなくても笑ってやろう」という境地で成功させた。

 成長の糧となったのは、不振に苦しんだ今季前半戦だ。幼少期から指導を受けた山田満知子、樋口美穂子両コーチから独り立ちし、異例のメインコーチ不在でスタートした。しかし、GP初戦のフランス杯では転倒が相次いで8位。選手とコーチが座る「キス・アンド・クライ」で、たった一人で涙した。

 孤独から救ってくれたのは、元世界王者で06年トリノ五輪銀メダルのステファン・ランビエル氏(34)=スイス=だった。GP2戦目のロシア杯で臨時コーチを依頼。「楽しむ練習をさせてくれる」という指導に感銘を受け、今後も師事する。「かけがえのない存在」と言う同氏とリンクサイドで抱き合った宇野は「ここに戻って来られてよかったな」と心からの笑顔を見せた。

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